「アガット(AGETE)」や「ノジェス(NOJESS)」などを手掛けるサザビーリーグ エーアンドエスカンパニー(以下、A&S)は10月、D2Cジュエリーブランド「ラムダ(LAMBDA)」を立ち上げた。
同ブランドは、シルバーのチェーンやリングなどパーツをつなげて自由自在にカスタマイズできるジュエリーを提案している。ブランド名の“ラムダ”とは、波長を意味するギリシャ文字の第11字母。そのイニシャルのパーツをつなげてジュエリーにすることもできる。A&Sの鐘ヶ江奈緒「ラムダ」デザイナーは、「“ジェンダーレス”“ボーダレス”がキーワード。パーツを組み替えて楽しめるので、ファッションに合わせて変化させることができるし、シェアもしやすい」と話す。チェーンパーツは、組み合わせ次第でボリュームアップ、ダウンが可能だ。価格は、チェーンが1 万3200円〜、イヤーカフが1万4300円〜、リングが2万4200円〜。ECサイトには、3Dシミュレーターがあり、パーツを組み合わせて完成ジュエリーのイメージを確認することができる。ブランド立ち上げ後間もないが、「ラムダ」らしいカスタマイズのチェーンネックレス(約8万円)が売れたという。
男性の間で広がるジュエリーの日常使い
「アガット」ではメンズを展開していた時期もあったが、現在は30~40代の女性中心に高い支持を得ている。コロナ禍で、若年層の男性のファッションがカジュアルになり、ジュエリーの着用も増えた。そこで、同社はZ世代にアピールするジュエリー「ラムダ」をスタート。鐘ヶ江は、「男性がファッションの一部としてジュエリーを日常使いするようになった。男性のパールネックレス着用がマスに広がり、Z世代に楽しんでもらえるシルバージュエリーを提案したいと思った」と話す。「ハイプビースト(HYPEBEAST)」でモデルの井上ヤマトを起用したブランド紹介の動画は7万回以上再生されたという。
手元のおしゃれやキャッチーなチャームへの広がり
ブランドのキービジュアルでは、男女のモデルがさまざまにカスタマイズした「ラムダ」のジュエリーを着用。“ジェンダーレス”と謳っているが、メンズモデルの着用ビジュアルが多く、中には、ネイルをした男性モデルのジュエリー着用画像もある。「ネイルを楽しむ男性が増えつつあり、その延長でリングなど手元のおしゃれも広まっていくだろう」と鐘ヶ江。今後男性の間で流行りそうなのが、キャッチーなモチーフチャーム。「女性に人気のハートやスターモチーフはファッション感度の高い男性にも受けるはずだ」。