ニューヨーク発−コティが新規株式公開(I PO)に向けて動き出した。米証券取引委員会(SEC)に事前の登録を済ませたことから、数週間以内のIPOが有力とみられている。資金調達額は7億ドル(約700億円)と推定される。
コティは2002年以降、「マーク ジェイコブス」「カルバン クライン」といった人気ファッションブランドとフレグランスのライセンス契約を結び、フレグランスを軸に事業を拡大。現在コティの売上高構成比は、フレグランスが53%、カラーコスメが31%、スキン&ボディケアが16%だ。近年はスキンケアブランドのフィロソフィーやネイルケアブランドのOPI、中国のスキンケアブランドTジョイを買収し、フレグランス以外も強化して、一大ビューティ企業に成長した。3月31日終了の2013年度9ヵ月決算は、売上高は前年から横バイの35億9000万ドル(約3590億円)、利益は7倍近い約2億3030万ドル(約230億3000万円)だった。現在の基盤を築いたバーンド・ビーツ=前最高経営責任者が昨年7月に辞任したことから、今後の動向が注目されている。