アメリカファッション協議会(COUNCIL OF FASHION DESIGNERS OF AMERICA、CFDA)は11月6日、2023年「CFDAアワード(CFDA Awards)」の受賞者を発表した。同アワードはその年に活躍した米国拠点のデザイナーをたたえるもので、授賞式はニューヨークのアメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)で開催された。
アメリカン・ウィメンズウエア・デザイナー賞
ウィメンズウエア・デザイナー部門は、22年に続いて「ケイト(KHAITE)」のキャサリン・ホルスタイン(Catherine Holstein)が受賞。昨年はアクセサリー・デザイナー部門で受賞した「ルアール(LUAR)」のラウル・ロペス(Raul Lopez)、「アルチュザラ(ALTUZARRA)」のジョセフ・アルチュザラ(Joseph Altuzarra)、自身の名を冠したブランドを率いるトリー・バーチ(Tory Burch)やクリストファー・ジョン・ロジャース(Christopher John Rogers)らの候補者を抑えて2連覇を果たした。「ケイト」は16年の設立で、都会的かつフェミニンな、センシュアルなスタイルで知られている。
アメリカン・メンズウエア・デザイナー賞
メンズウエア・デザイナー部門は、昨年のファイナリストに名を連ねていたウィリー・チャヴァリア(Willy Chavarria)が栄冠に輝いた。「アミリ(AMIRI)」のマイク・アミリ(Mike Amiri)、「キッドスーパー(KIDSUPER)」のコルム・ディレイン(Colm Dillane)、「テディ フォンランソン(TEDDY VONRANSON)」のテディ・フォン・ランソン(Teddy von Ranson)、トム・ブラウン(Thom Browne)らの中から選出された。「ウィリー チャヴァリア」は15年の設立で、正確なテーラリングをベースに、鮮やかな色味やストリートテイストを加味して若々しいエネルギーを表現している。
アメリカン・アクセサリー・デザイナー賞
アクセサリー・デザイナー部門は、「ザ・ロウ(THE ROW)」を手掛けるアシュリー&メアリー・ケイト・オルセン(Ashley and Mary-Kate Olsen)姉妹が4度目の受賞となった。ほかの候補者は、「コーチ(COACH)」のスチュアート・ヴィヴァース(Stuart Vevers)や「ルアール」のロペス、アナ・クーリ(Ana Khouri)、ブランドン・ブラックウッド(Brandon Blackwood)など。
アメリカン新進デザイナー賞
新進デザイナー部門は、「ディオティマ(DIOTIMA)」を21年に立ち上げたレイチェル・スコット(Rachel Scott)が受賞した。スコットは、今年のCFDA/ヴォーグ ファッション基金アワード(CFDA/Vogue Fashion Fund Award)で準優勝を獲得したほか、LVMH モエ ヘネシー・ルイ ヴィトン(LVMH MOET HENNESSY LOUIS VUITTON)による「LVMHヤング ファッション デザイナー プライズ(LVMH YOUNG FASHION DESIGNER PRIZE以下、LVMHプライズ)」のファイナリストに選出されている。なお、「ルアール」のロペスも同じく「LVMHプライズ」のファイナリストとなっている。
アメリカン・ファッションアイコン賞など
ファッションアイコン賞はテニス界のスター、セリーナ・ウィリアムズ(Serena Williams)が受賞。そのほか、創設者賞はトム フォード インターナショナル(TOM FORD INTERNATIONAL)の前会長で現在はコンサルタントを務めているドメニコ・デ・ソーレ(Domenico De Sole)に、環境サステナビリティ賞は「マラ ホフマン(MARA HOFFMAN)」のマラ・ホフマンに、イノベーション賞は「グープ(GOOP)」のグウィネス・パルトロウ(Gwyneth Paltrow)に贈られた。
米国以外を拠点とするデザイナーが対象のインターナショナル・デザイナー部門は、「ジェイ ダブリュー アンダーソン(JW ANDERSON)」と「ロエベ(LOEWE)」を手掛けるジョナサン・アンダーソン(Jonathan Anderson)が受賞した。