JR新宿駅直結でトラフィックが多いことに加え、訪日外国人客も増えて賑わうのがルミネエスト新宿だ。D2Cブランドの一早い導入や、人気のキャラクターやユーチューバーのポップアップなどでZ世代の心をつかむ。ルミネの岩田明彦常務取締役ルミネエスト店長に聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2023年8月28日号付録「ビジネスリポート」からの抜粋です)
WWD:2023年上半期の商況は?
岩田明彦常務取締役ルミネエスト店長(以下、岩田):1〜6月の前年同期比は29.8%増だった。19年1〜6月と比べても11.6%増。全フロアが前年をクリアした。年度が変わって予算が高くなったこともあり、4、5月は予算未達だったが、1〜6月では1.2%増だった。入館者数は前年同期比30.8%増。19年1〜6月対比で14.9%減だった。入館者数はコロナ禍前には戻っていない。ただ、免税売り上げは絶好調で前年同期比だと約18倍。19年1〜6月対比でも13.5%増で、コロナ禍前を上回った。台湾、香港、韓国からが多く、中国本土からはまだ4分の1程度しか客足が戻っていないなかでの数字なので驚いている。
WWD:消費動向や消費傾向の変化、トレンドは?
岩田:1月から暖冬で、6月まで暑さが前倒しになっている。また、5月8日にコロナに関する規制緩和が完全に外れたので、外出需要が高くなってきたことと、コンサートやライブも解禁になり、そこへ着ていくための洋服需要が大きかった。4月14日に東急歌舞伎町タワーが開業し、Zepp Shinjukuもできた。話題性も集客もあり、良い波及効果を感じている。
トレンドに関しては、もうずっと分かりやすいものがない。「今、着ることができる物を長く着たい」がキーワード。ただ、先行販売や新作入荷、「マリークヮント(MARY QUANT)」のような復刻版、「ヒステリックグラマー(HYSTERIC GLAMOUR)」のほりにしとのコラボ調味料といったノベルティーなど、特別感のあるものへの反応はいい。コラボアイテムも非常に好調で、「フリークス ストア(FREAK’S STORE)」のフェスに向けたコラボやポップアップ、「ビームス(BEAMS)」とチョコレート「ルル メリー」のコラボ、「ビス(VIS)」のアウトドアコラボ、「リリー ブラウン(LILY BROWN)」と「ケイタマルヤマ(KEITA MARUYAMA)」などが、来店のきっかけにもなった。また、オケージョン需要は秋から復活していおり、3月の卒入学オケージョンに加え、パーティー需要も。バッグもよく売れた。お出かけ需要もあってか、キレイめな服が好調だ。
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