イトキンは、婦人服の新ブランド「オーヴィル(EAUVIRE)」を来年春から販売する。“ラグジュアリーの再解釈”をテーマに、高感度・高品質に振り切った服として開発した。中心価格でジャケットやワンピース10万〜15万円台、ニット・カットソー8万円台など。同社として「このポジションのブランドはなかった」(前田和久社長)新基軸となる。ポップアップショップを手始めに、高価格帯に強い百貨店やファッションビルに出店する。ECでも販売する。
従来に比べて高価格帯の新ブランド開発が国内アパレル企業の間で活発になっているが、「オーヴィル」のその流れに沿ったものだ。ラグジュアリーブランドのブランドを愛用するような、ファッションへの関心が高い層に向けて発信する。同ブランドのクリエイティブディレクターを務める川﨑瑶子氏は「モード過ぎず、クラシック過ぎない、女性が日常で着られる高感度な服で共感を広げたい」と話す。
デビューコレクションでは使用する素材の4分の1をサーキュラーエコノミーに配慮したものにし、次シーズンはその割合を増やす。途上国の女性支援に貢献する素材も取り入れていく予定。
イトキンによる本格的な新ブランドは約10年ぶり。中長期的な店舗数や売上高の目標は明らかにしていないが、前田社長は「ファーストステップとして売上高10億円を目安にしたい」と話す。