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PVHコープ、傘下の3ブランドを売却 今後は「カルバン・クライン」と「トミー ヒルフィガー」に注力

カルバン・クライン(CALVIN KLEIN)」や「トミー ヒルフィガー(TOMMY HILFIGER)」などを擁するPVHコープ(PVH CORP以下、PVH)は、傘下のアンダーウエアブランド「ワーナーズ(WARNER'S)」「オルガ(OLGA)」「トゥルー&コー(TRUE & CO.)」を、アパレルの開発やOEM(相手先ブランドの生産)を行うベーシック・リソーシズ(BASIC RESOURCES)に売却する。取引額は1億6000万ドル(約241億円)。ベーシック・リソーシズはこれをキャッシュで支払うほか、3ブランドの一定期間の売上高に応じて最大1000万ドル(約15億円)を追加で支払う。取引は今月中に完了する見込み。

ステファン・ラーソン(Stefan Larsson)PVH最高経営責任者(CEO)は、「今回の取引は、主力の『カルバン・クライン』と『トミー ヒルフィガー』を世界で最も好まれるライフスタイルブランドに育て上げることを軸とした中期的な事業戦略“PVH+ プラン(PVH+ Plan)”の一環であり、次の段階に進むための重要なステップだ。『ワーナーズ』『オルガ』『トゥルー&コー』をこれまで育ててくれたチームに心から感謝する。当社の長年のパートナーであるベーシック・リソーシズであれば、この3ブランドをさらに発展させてくれると確信している」と語った。なお、今回の売却益は自社株買いに充てる予定だという。

PVHは、2021年7月に「ヴァン ヒューゼン(VAN HEUSEN)」「アイゾッド(IZOD)」「ジェフリー ビーン(GEOFFREY BEENE)」「アロー(ARROW)」の知的財産権やその他の資産をブランドマネジメント会社オーセンティック・ブランズ・グループ(​AUTHENTIC BRANDS GROUP)に2億2000万ドル(約332億円)で売却し、ヘリテージブランド事業を終了した。今後は、売上高の約90%を占める「カルバン・クライン」と「トミー ヒルフィガー」に完全に注力する。なお、同社は11月8日、「トミー ヒルフィガー」の新たなグローバル・ブランド・プレジデントとして、「コス(COS)」のマネージング・ディレクターを務めているリー・リッツ・ゴールドマン(Lea Rytz Goldman)を任命。同氏はラーソンCEOの直属となり、24年春までに着任する。

ベーシック・リソーシズは1993年の設立で、アパレルの製造、販売、マーケティングを手掛けている。取引先は「カルバン・クライン」「トミー ヒルフィガー」「ヴァン ヒューゼン」のほか、「マイケル・コース(MICHAEL KORS)」「コール ハーン(COLE HAAN)」「リーボック(REEBOK)」「ニューバランス(NEW BALANCE)」など。

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