リユース事業大手のコメ兵は、渋谷・スペイン坂下に旗艦店「KOMEHYO SHIBUYA」を11月17日にオープンする。「ベルシュカ(BERSHKA)」の跡地である、レンガ色の鉄骨が目を引く渋谷ゼロゲートの1〜4階に入る。733平方メートルの店内に、約6500点が並ぶ。中心価格は20万〜50万円で、数千円から約1億円の品もある。売上目標は25億円だ。メディア内覧会に登壇した石原卓児社長は、「今までの店舗とは一線を画す店舗になる」と語った。
渋谷に出店する最大の目的は若年層の取り込みだ。同社の利用者は40〜50代が最も多く、20〜30代が少ない。またフリマアプリの浸透によりリユースへの抵抗は少ないものの、店舗での買い取りが習慣化していないという。そこで同店では、他店よりもトレンドを意識した商品を並べるとともに、個室よりも気軽に相談できるオープンカウンターでの買い取りを行う。「リユースでしか実現できない商品との出合いと、“不用品を店舗で売る”という経験を積んでもらいたい。この店を入り口にして、生涯をかけてお付き合いするお客さまを増やせたら」と石原社長は展望する。
フロアごとにテーマが変化
今、過去、未来の価値を提供
売り場はフロアごとにテーマを設けて、全国から集めた商品を厳選して並べる。1階は“トレンド”をテーマに、「ボッテガ・ヴェネタ(BOTTEGA VENETA)」「ディオール(DIOR)」「グッチ(GUCCI)」「ロエベ(LOEWE)」などのバッグ、「メゾン マルジェラ(MAISON MARGIELA)」「モンクレール(MONCLER) 」などのアパレルなど、若年層に人気のブランドが充実する。バッグはミニサイズを多くそろえ、カジュアルなスニーカーやアクセサリーも豊富だ。また、鮮度の高い売り場を目指して、入り口付近にポップアップコーナーを設ける。オープンでは、スタイリストの白幡啓によるポップアップ“Black is the new black”を開催。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」の“エピ(EPI)”シリーズのブラックを中心に、それに合うアパレルを集めた。ポップアップのコンセプトは月に一度入れ替える。