発表会では、実際尿もれシートを体験してみました。使い方は、生理用ナプキンとほぼ同じです。装着したのは、男性に起こりがちな一般的な尿もれ2、3回分を吸収する10ccタイプ。さすがはトップメーカー、違和感は全くなく、私はその日、終日尿もれシートを貼ったまま過ごしました。ジムで「あ、そういえば」と気づいたくらいです(笑)。
とはいえ尿もれシートを手に取り、購入して、装着するという一連の行為には、“づらさ”が潜みますね。ちょっとしたペインとも言えるでしょうか?そこでユニ・チャームは、例えば1枚ずつの尿もれシートを、おしぼりのようなデザインで制作。コロナ禍で普及した、個包装した数枚を封入してラックに吊るし販売するマスクのようなパッケージで販売することで、“づらさ”の軽減を試みています。
この“づらさ”の解消においては、ファッションやビューティ業界が得意とするクリエイティビティーが、さらに発揮できそうです。下のリンクにある通り、ユニ・チャームはかつて「ミューラル」とコラボして、限定デザインの生理用パッケージを販売しました。購入時に紙袋で包む必要性を感じさせないパッケージデザイン開発の一環です。
このアイデア、男性用の尿もれシートにも応用できそうですよね。正直私は、「さわやか男性用」というブランドネームや「ズボンにしみない、目立たない」や「キレの悪さ対策に」のキラーフレーズがドカンとプリントされたデザインに、かなりの“づらさ”を感じました。全国津々浦々のドラッグストアでは、こういうデザインじゃないと棚が取りづらい事情は理解しています。まずは存在を知ってもらう段階にあるからこそ、ストレートな表現が効果的という考え方もあるでしょう。ただ一方で、普及を図る段階だからこそ、もう少し手に取りやすいデザインというオルタナディブな選択があっても良いでしょう。
定期購読についてはこちらからご確認ください。
購⼊済みの⽅、有料会員(定期購読者)の⽅は、ログインしてください。