ファッション
連載 エディターズレター:VIEWS ON WWD U.S. 第19回

“人の手による仕事”の価値

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10月30日号で生成AI特集を担当しましたが、生成AIについて知れば知るほど、「人間」について考えさせられました。「人じゃなきゃできないこと」の価値が上がるのは間違いない、「この人じゃなきゃ」の価値はさらに上がると確信しています。

そんな折の「LVMHプライズ」の賞新設。新進デザイナーを発掘し、育成の一助となるためのアワードですが、クラフツマンシップの継承に対しても賞を設けます。

この面々が一堂にそろうのは、壮観ですね。立ち姿にもデザイナーそれぞれの個性が出ていて、じっくり見てしまいます。この審査員たちがどんな技を持った職人を選ぶのか、すごく興味があります。

需要増で職人養成学校設立や工房の買収の動きは多々ありますが、LVMHは近年、自社でのモノ作りの範疇を超えたクラフツマンシップの擁護に注力していると感じます。

職人のための賞といえば、ジョナサン・アンダーソン発案の「ロエベ財団 クラフトプライズ」が先鞭をつけたかたちです。

ただ「LVMHプライズ」となると、規模も注目度も上がります。また、デザイナーのクリエイティビティーと職人のクラフツマンシップを同列で扱うのが、結構画期的。この賞をきっかけに世界の知られざる伝統工芸に出合えるかもしれません。

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