ファッション

まいど!ユニクロが心斎橋を2店舗体制に コテコテの大阪感で訪日客にアピール

ユニクロは、大阪・心斎橋地区で2店舗目となる「ユニクロ シンサイバシ(UNIQLO SHINSAIBASHI)」を11月23日にオープンする。2010年に国内初のグローバル旗艦店としてオープンし、心斎橋筋商店街の顔として親しまれたものの、コロナ禍の影響で2021年8月に閉店した場所に再出店する形。同時に、新店から徒歩約8分の心斎橋筋2丁目に立地する「ジーユー(GU)」との併設店は「ユニクロ心斎橋筋商店街店」へ名称変更し、2店舗の共存体制で心斎橋エリアを再強化する。

心斎橋筋はコロナ禍が明けて以降、地元客のみならず訪日外国人客の往来が増え、商店街に活気が戻りつつある。コロナ禍前には、東京・銀座や浅草の店舗に匹敵するほどの訪日外国人客が訪れていただけに、コロナ禍が明けた旧心斎橋店は店内が混雑するなどキャパオーバーに陥っていた。「『ジーユー』との併設店のため売り場が狭く、コンパクトな面積で営業してきたが、安心、安全、快適に買い物できる環境を継続的に提供するのは難しいと判断し、21年に閉店した場所に再オープンした」と、新店の川上哲也店長は話す。

近距離で2店舗を営業することから、新店はより大阪らしさにこだわった店舗を目指した。テーマは、大阪名物のお好み焼きにかけて“ダブルデラックス!”とし、関西最大級の品ぞろえとサービスを提供する。一方の「ジーユー」との併設店のテーマは“ミラクルミックス!!”。両店ともさまざまな施策を展開していく。

「新しい店舗は大阪の新たな観光スポットになることを目指している。買い物だけではなく、どこにもないような『ユニクロ』を体験してほしい。歩くだけでも楽しいミナミの街を店内で表現したり、外から見てもにぎやかだとわかるような店頭の作りにしたり、商店街を訪れるありとあらゆるお客さまに対して、大阪らしさってこうだよねっというものを盛り込んだ」と川上店長は話す。

阪神カラーのポップがお出迎え!

まず、店舗ファサードには「ユニクロ」のロゴデザインの看板に加え、“ダブルデラックス@心斎橋”と、黄色の文字を黒でふちどりした阪神カラーの派手な文字が踊る。店内に入ってすぐの吹き抜けスペースは、これまた派手なビジュアルプレゼンテーションを展開。大阪の道頓堀を想わせる赤や黄色のネオンと、「まいど」「おおきに」といった関西弁のどでかいポップや提灯が天井から吊り下げられ、コテコテ感満載だ。同様の派手なポップやフラッグは、2、3階の吹き抜けスペースとエスカレーター周りの通路にも飾られ、にぎやかな大阪らしさを表現している。

新店は地下1階~地上4階の5層で、売り場面積は2376平方メートル。地下1階、地上1階がウイメンズ、2階がメンズ、3階がメンズ、キッズ、ベビーで、4階はグラフィックTシャツの「UT」やカスタマイズサービスの「UTme!」、リペアやリメークの「リ・ユニクロ スタジオ」のほか、23日のオープン時には同日発売の「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH)」とのコラボ商品もそろえる。

店舗の中で特に注目したいのが、4階の企業コラボTシャツのコーナー。大阪を代表する食品企業や飲食店とコラボレーションしたプリントTシャツを同店限定で販売する。協業したのは、十三に本店を構える1948年創業の老舗和菓子屋「喜八洲総本舗」、“塩こん部長”のイラストでおなじみの「こんぶのくらこん」、アメリカ村で誕生したこだわりのたこ焼き「甲賀流」、喫茶店のミックスジュース味を再現した「みっくちゅじゅーちゅ」でおなじみの飲料メーカー、サンガリア、秘伝のスープと白菜の旨味とのハーモニーが絶妙な「おいしいラーメン」が看板商品のラーメン店「どうとんぼり神座」、1965年創業のねぎ焼発祥の店「ねぎ焼やまもと」、行列ができる「焼きたてチーズケーキ」でおなじみの「りくろーおじさんの店」の計7社。大阪名物のたこ焼きやお好み焼きなどのイラストがプリントされたTシャツは、大阪土産として人気を集めそうだ。

藤川球児による店内アナウンスも

加えて、大阪を中心に活躍するアーティストウラタスパンコールと辻野清和による大阪の観光スポットを描いたイラスト商品も、新店と「ユニクロ心斎橋筋商店街店」限定で展開する。「リ・ユニクロ スタジオ」は、企業コラボコーナーの隣に設置。同スタジオのある店舗は、これで国内では10店となった。

新店では、来店客の半数は見込まれる訪日外国人客向けのサービスも強化。4カ国語の店内サインを設けたほか、免税対応可能な有人レジを他店より多い約20台導入した。人数は非公開だが、外国人の販売員もかなり多く採用しているという。

オープン記念イベントとしては、23日〜30日までの8日間、心斎橋の2店舗限定で、“ヒートテック”やライトフリースなど冬の代表的なアイテムを「衝撃的な価格」で販売する。また、毎日先着でオリジナルショッパーを無料で提供するほか、26日までの4日間は、1万円以上の購入客にオリジナルデザインのステンレスマグカップをプレゼントする。オープン記念として店内では、元阪神タイガースの藤川球児さんによるアナウンスや、“浪花のモーツァルト2の愛称で親しまれる作曲家、キダ・タローさんによるユニクロのためのオリジナル楽曲も放送されることから、一層大阪らしいにぎやかな雰囲気に包まれそうだ。

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