「ユニクロ(UNIQLO)」は11月23日、英国ブランド「アニヤ・ハインドマーチ(ANYA HINDMARCH以下、アニヤ)」とのコラボレーションコレクションを発売した。反響の大きさから、全商品展開店を急遽国内は51店減らし、20店に絞ったという同コラボだけに、ECサイトは朝9時以降正午過ぎまで、サーバダウンでつながりにくい状態となった。23日は毎年恒例の「ユニクロ感謝祭」の初日で祝日、さらには「ちいかわ×サンリオキャラクターズ」とコラボしたキッズ向けルームウエアの発売日も重複。店頭も開店直後から大にぎわいとなった。
東京・銀座の「ユニクロ トウキョウ」では、11時の開店を前に8時から整理券を配布。その時点で並んでいた人数は、スタッフによると「40人ほど」。7時から並び、行列の先頭グループの一人だったという北千住在住の40代女性は、「到着した時の列の人数は10人ほど。今日は姉2人もECをチェックしているが、つながらないと言っている。せっかくだから全9型全て買って帰りたい」とコメント。同じく先頭グループにいた50代の女性は元々「アニヤ」のファンと言い、「アニヤ」の財布を見せてくれた。2人とも「ユニクロ」のコラボアイテム購入のために並ぶのは今回が初めてという。「平日だったら仕事があるので来なかった。今日は休日だから」と2人は異口同音。彼女たちのような40〜50代女性が今回の行列の主役だ。
開店40分前の店頭には、「アニヤ」の整理券の列とは別に、「ちいかわ」待ちの列も。さらに開店に時間が近づくと、整理券のための列、整理券を持って開店を待つ列、通常の開店待ちの列もできて店舗前は写真のような混雑に。その中で十数人以上見かけたのが、こちらも本日発売の「アニヤ」と「成城石井」のコラボレーションのショッピングバッグ(2750円)を持った人の姿だ。
「成城石井」とハシゴする客も多数
大井町の「成城石井」でショッピングバッグを買ってから銀座に来たという女性は、「『アニヤ』は革小物をいくつか持っている」という。「好きなブランドのアイテムが、『ユニクロ』ならではの価格で買えるのはうれしい」とコメント。40代の不動産関係の会社員という男性も、浜町の「成城石井」でバッグを買ってから駆けつけた。「妻が『アニヤ』好きでバッグを持っている。『アニヤ』だけでもすごい反響が大きかったのに、そこに感謝祭初日と『ちいかわ』発売も重ねて、それでも行列さばきが可能と判断した『ユニクロ』のオペレーションがすごい」と分析。ただしSNS上では、ECのサーバダウンで目当ての商品が買えなかった層による、「なぜこの日に集中させた?」という恨み節も目立っている。
11時に「ユニクロ トウキョウ」がオープンし、整理券配布場所も館内に移ると、一部で「配布場所が分からない」といった小さな混乱はありつつも、「+J」の復活シーズンのような什器が倒れるような大混乱はなし。11時30分ごろには、この日の整理券が全てなくなったとアナウンスがあった。記者も12時〜12時10分の回の整理券で4階の売り場に入ってみると、既にパッカブルトートバッグ(1990円)の緑は完売。ニットがメインの今回のコラボだが、やはり「アニヤ」といえばバッグのイメージが強いようだ。ニットでは、当然ながら1万2900円のカシミヤよりも3990円のラムのセーターが人気。記者が買い物をしている間にも、目の前の陳列什器からどんどんサイズが欠けていった。
13時30分現在、ECサイトはグローブやソックスの一部の色やサイズを除き、完売となっている。