この記事の衝撃的な写真をご覧ください。ファッションレボリューションジャパンのプロデューサーで、消費者への啓発活動に取り組む鎌田安里紗unisteps共同代表が今年8月、古着の行き着く先を見ることを目的にケニアを訪れてみた光景です。古着が川に流れ込んでドロドロになっている写真は想像を絶するものです。ケニアでは廃棄物は一部を除いて焼却処理を行わず、端切れも埋め立ての対象だそうで「地平線までゴミが広がっていました」と記事にあります。自身を被写体にした記事のトップの写真は、その言葉通りの景色です。
「チリやガーナ、ケニアなどで大量の古着が流れ付いて問題になっていることは、ニュースなどで知っていましたが、現地の様子を直接知りたいと思い、今回ケニアを訪れました」と鎌田さん。この一言が本当に重いし、尊敬します。確かにそのようなニュースはときどき見ますし、その度に衝撃を受けます。ですがどこか「全貌が見えない」といった思考でごまかし、見た光景を右から左へ流し、現実逃避をしている自分もいます。一方で彼女は、抱いた疑問を確かめるために時間をとって現地に向かい、そこで暮らしたり古着を仕事にしたり人たちと対話をし、自身のカメラで写真に収めてきました。まさにジャーナリストの行動です。「日本のブランドの古着はあまり見かけなかった」とのことで少しホッとしますが、ここで思考を止めてなるものか、です。
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