ドラッグストアのヘアケア売り場はここ5年でゴールデンゾーンの顔ぶれが変わり、ベンチャー企業が手掛けるプレミアムヘアケアブランドが占拠するようになった。時代のムードを取り入れた情緒的価値を重視する商品が軒並みヒットを飛ばし、存在感を高めている。メーカー間の競争は激しくなるが、ヘアケア市場の盛り上がりに期待がかかる。(この記事は「WWDJAPAN」2023年11月27日号付録「WWDBEAUTY」からの抜粋です)
トモズ
薄利多売から脱却し
潤沢な売り場に
首都圏を中心に239店舗を展開する(2023年11月時点)ドラッグストアの「トモズ(TOMOD'S)」のヘアケア売り場の様相が変わったのはここ5年。取り扱う単価がこれまでの1000円以下から1500円程度まで引き上がり、高価格帯のヘアケア用品が棚の優位置に並ぶ。これらの売り上げ構成比はヘアケア全体の6割以上を占めており、客単価は2倍に上り、これまでの薄利多売の路線から脱却している。
ここ2〜3年、自分に合ったパーソナルユースが加速するとともに、新興メーカーから続々と登場するコンセプト重視でデザイン性豊かな高価格帯の商品が台頭。「機能訴求ではなく、エモーショナルな要素を取り入れた商品を手に取るお客さまが増加傾向にある」(相田知治トモズ商品部バイヤー)と、パケ買いも顕著だ。郊外店になると低価格で大容量の商品も継続して売れているが、総じてプレミアムヘアケアが売れているという。主に若年層の購入客が多いラゾーナ川崎店の売れ行きが好調だ。
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