このほどNetflixは、映画「クレイジークルーズ」の独占配信をスタートした。主演は吉沢亮と宮﨑あおい。カンヌ国際映画祭で日本映画としては史上2度目の脚本賞となった「怪物」を手掛けた坂元裕二が脚本を書き、瀧悠輔が監督を務めた。
舞台は、実在する豪華客船MSCベリッシマ。吉沢演じるバトラー(船上の使用人)の冲方優が、宮﨑演じる謎めいた女性客・盤石千弦とともに船上で起きた殺人事件に迫るミステリー&ロマンティックコメディーだ。2人を取り巻く登場人物(演者:吉田羊、菊地凛子、永山絢斗、安田顕ほか)はいずれもクセ者ぞろいで、そのバックグラウンドは何かしらの“いわくつき”。
出演者たちの個性あふれる演技とともに、豪華客船ならではのクルーズファッションにも注目したい。11月中旬、MSCベリッシマの船上で報道陣向け発表会が行われ、登壇を控えた主演の吉沢と宮﨑を撮り下ろすとともに、話を聞いた。
WWDJAPAN(以下、WWD):収録を終えて。
吉沢亮(以下、吉沢):僕が演じた“バトラー”はいわゆる船上の使用人です。豪華客船に乗るようなお客さまを応対するわけですから、常に背筋を伸ばし、丁寧な言葉遣いで接することを頭に刻み込んでいました。とはいえ映画自体は全体的にコメディ要素が散りばめられていて、クスっとくる場面もたくさんあるはず。僕自身も気張らず、楽しく、自然体で臨めました。
宮﨑あおい(以下、宮﨑):私は「(盤石)千弦はこういう人なんだろうな」というイメージは、衣装合わせのときにはっきり掴めた感じがしました。撮影でまず履いたのが、海外のハイブランドの靴だったかな。それをいやらしくなく、さらっと履きこなす。千弦さんは、そんな凛とした雰囲気を持つ女性です。映画が進むとボーダー柄の海らしいカジュアルな格好もできて、開放的な気分を楽しめました。
吉沢:冲方も普段は制服をビシッと着ているんですが、物語が進むと、変装のためにドレッシーな格好もすることもありました。そのギャップを楽しんでいただきたいです。
ファッションにまつわる
“いわくつき”のエピソードは?
WWD:吉沢さんは今日もダブルのテーラードジャケットをビシッと決めていますね。
吉沢:今日は初めてベリッシマ号に乗るということで、少しドレスアップしてみました。(編集部注:映画の撮影はコロナ禍のため船上での撮影を中止。3DCGにより船上をリアルに再現した)
宮﨑:私もすてきなチュールドレスが着られてテンションが上がってます。大ぶりのフープピアスも、きっと(会見の)壇上で華やかに見えると思います。
WWD:作中では、クセ強で“いわくつき”な登場人物との絡みも楽しみです。お二人はプライベートで、ファッションにまつわる“いわくつき”なエピソードはありますか?
宮﨑:うーん……。2回もなくしたことがある、お気に入りのゴールドのピアスかな。
吉沢:「2回」って、どういうことですか。(笑)
宮﨑:雪が深く積もった日に、はしゃいで、1人で雪だるまを作っていた日があったんです。その時にも(ピアスを)していたのですが、耳に引っ掛けるタイプで「外れそうだな〜」と思っていたら案の定、片方をなくしてしまって。家族も呼んで探してもらったんですが、どんどん雪も積もってきてしまい、もうダメか……と思った矢先、ちょこんと落ちているのを見つけたんです。大はしゃぎでしたね。その後、もう一回なくしたんですが(笑)、また不思議なことに手元に戻ってきてくれました。
吉沢:「なくすと戻ってくる」って、いい意味でいわくつき。僕はビンテージの時計が結構好きで集めています。特にお気に入りのものは絶対なくすわけにはいかないので、腕から外してバッグの中に入れておくクセがあります。そうしたら、カバンに入れたことを忘れて、半ベソになって探すことがよくあります。
宮﨑:そもそも、なくしてもいないんですね(笑)。
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