プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は2013年度第1四半期決算を発表した。ビューティ事業の売上高は、対前年同期比93%の49 億4000万ドル(約3902 億6000万円)、営業利益は6億5800万ドル(約519 億8200万円)。P&G の全5 事業のうち、ビューティ事業以外の売上高はマイナス2 〜 4%に留まった。
P&G の業績不振について、ウォールストリートのアナリストは、「特にこの1年、ヒット製品を生み出せていないことが最大の問題」と指摘。これに対し、決算発表会に出席したボブ・マクドナルド=会長兼プレジデント兼最高経営責任者(CEO)は「われわれが成長戦略に掲げている『40-20-10 計画』は、スタートしたばかり。今年度はパンテーンやオレイなどのコアブランドを集中的に強化し、来年には大型製品を発売していく」とコメントした。
「40-20-10 計画」とは、売上高の50%を占める40のビジネスに集中して、20のイノベーションを推進し、成長が見込まれる10 ヵ国の開発途上市場に注力するというP&G の成長戦略。同社は業績を立て直すため、大幅な人員削減も実行していて、その規模は今年度中に約5700人に達する予定だという。今後の具体的なプランについては「引き続き、売り上げの38%を占める開発途上市場でのビジネスを強化していく」と語った。
なおP&G 全体の2013年度第1四半期決算の売上高は、前年同期比96%の207億4000万ドル(約1兆6384億6000万円)だった。