ファッション

アーバンリサーチが新たなデジタル施策 ユーザーの価値観でキャラクター作成

アーバンリサーチは、空間デザイン会社の乃村工藝社が開発したパーソナルリコメンドサービス「MeaW(ミュー)」の実証実験を、アーバンリサーチ・ストア東京スカイツリータウン・ソラマチ店で12月10日まで実施中だ。

性格や価値観から好みを抽出

同サービスは、ユーザーの性格や価値観から好みを抽出する点が最大の特徴だ。専用サイトにアクセスし、「あなたにとって最も大切なものは?」といった価値観や行動特性に関する質問に回答した結果をもとに、キャラクターを作成。アーバンリサーチ・ストア東京スカイツリータウン・ソラマチ店のおすすめ商品を元に、毎日異なるコーディネートを提案する。キャラクターは約26万通り、コーディネートは約120通り用意した。ユーザーは毎回のコーディネートを会話形式で評価でき、「いいね!」を押すと保存が可能。ゲーム感覚でキャラクターとのコミュニケーションが楽しめる。エンゲージすればするほど好みに合った提案の精度が高くなる仕組みだ。

提案された商品は店舗で購入することも、サイト上から遷移するECで購入することもできる。実験期間中は、店舗で一部の商品に付属した専用QRを読み込むと、システム上でキャラクターがその服を試着するといったデジタルツインな購買体験も提供する。目的購入以外の商品への興味喚起につなげることが狙いだ。

10代後半〜20代の女性の来店誘致に

乃村工藝社の開発担当者は、「診断コンテンツが溢れるなかで、外見的な特性ではなく個性に焦点を当てることで差別化を図った。実際に自分の知らない自分を知れることが診断コンテンツのトレンドにもなっている。外見ベースのキャラクターよりも、ユーザーとの長期的な関係性構築も期待できる」と話す。

アーバンリサーチはかねてより乃村工藝社に店舗の内装やデザインを依頼していたことから、今回の実証実験につながった。同社は「既存顧客や新規顧客の購買行動と購買に至るまでの心理の理解を深めることを期待したい」とコメントした。すでに10代後半〜20代の女性の来店誘致につながったり、店内の回遊時間が通常よりも長くなったりといった反響があるといい、実験後の結果をもとに今後のデジタル施策に発展させる意向だ。

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