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連載 エディターズレター:MARKET VIEW 第19回

坂の上の麻布台ヒルズ

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東京・港区は坂の町です。区のウェブサイトによると、名前がある坂だけで89、名前がない坂まで含めると100を優に超え、都内屈指と言われています。アイドルグループの坂道シリーズの名前も全て港区に実在する坂が由来です。

その港区内で六本木ヒルズ、虎ノ門ヒルズ、アークヒルズ、愛宕グリーンヒルズなど数々の“ヒルズ”を開発してきた森ビルが、新たな大型複合施設「麻布台ヒルズ」を11月24日に開きました。

ランドマークである高さ日本一の森JPタワー(330m)が話題ですが、私は最寄りの神谷町駅から続く坂道に森ビルらしさを感じました。古い住宅街の再開発で生まれたこの坂道には、「桜麻通り(さくらあさどおり)」という名が付けられました。幹線道路の桜田通りと麻布通りをつなぐ道だからです。通りの左右には建築家トーマス・ヘザウィック氏による波打つような造形の低層棟。ここには来年2月以降、「ディオール(DIOR)」「ブルガリ(BVLGARI)」「セリーヌ(CELINE)」などのラグジュアリーブランドの店舗が順次オープンします。華やかな店舗が並ぶ坂道を上った先に、そびえ立つ森JPタワーおよび緑豊かな中央広場が現れる仕掛けです。

一般に大規模な不動産開発にとって土地の高低差は難点になります。坂道を歩くことを「億劫(おっくう)」と感じさせてしまうか、「楽しい」と思わせるか。街づくりの成否の分かれ目になるからです。

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