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「阪神タイガース特需」再び 日本一で阪神本店の売り上げ1.5倍

百貨店主要5社(三越伊勢丹、高島屋、大丸松坂屋百貨店、そごう・西武、阪急阪神百貨店)の2023年11月度業績は、おしなべて1割程度の増収だった。月の前半は、一日の最高気温が25度を超える例年にない陽気が続き、冬物衣料の売れ行きが鈍かったが、中旬以降は気温の低下とともに動きが出た。

各社の前年同月と比較した売上高は、三越伊勢丹が12.0%増、高島屋が11.7%増、大丸松坂屋百貨店が11.2%増、そごう・西武が1.7%増、阪急阪神百貨店が18.0%増だった。そごう・西武は8月末で閉店したそごう千葉店の別館、広島店の新館の影響を除けば5.7%の増収。

5社の中で最も伸長率が大きかった阪急阪神百貨店は、阪神タイガース日本一祝賀セール(11月6〜10日)を実施した阪神梅田本店がけん引した。阪神梅田本店の売上高は前年同月比50.3%増と猛虎の勢いで、セール期間の売上高は前年同週の3倍以上だった。同店は、9月に阪神タイガースがリーグ優勝した際も1週間セール(9月15〜21日)を実施し、大きな押上効果があった。

都心店は、引き続き訪日客の旺盛な購買による好況にわく。三越伊勢丹の三越銀座店は前年同月比30%増。伊勢丹新宿本店は同11.7%増、三越日本橋本店は同7.4%だった。両本店では、「ラグジュアリーブランドやデザイナーズブランドを中心に冬物衣料品や、ハンドバッグ、宝飾、化粧品がけん引した」(同社)。大丸松坂屋百貨店は、インバウンドに強い大丸心斎橋店が同25.2%増。そごう・西武もプレステージブランドカテゴリーの売り上げが同10%伸びた。

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