ビューティ賢者が
最新の業界ニュースを斬る
ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、ヘアサロンにおける広告の話。
槇野光昭/オニカム代表 プロフィール
(まきの・みつあき)1973年、東京都生まれ。大学卒業後、パソコン周辺機器メーカーで営業に従事。退職後の97年「価格.com」の前身となるサイトを開設。2001年、28歳という若さで会社を売却。その後、14年にヘアサロン「アルバム(ALBUM)」を開業。都心を中心に「アルバム」「アイティー バイ アルバム(IT by ALBUM)」「DXシェアサロン」などを展開する
【賢者が選んだ注目ニュース】
ここ最近は香水について触れることが多かったので、今回は本業であるヘア系の記事2本をピックアップした。1本目の記事は、オーガニック&ナチュラルブランド「ザ・プロダクト(PRODUCT)」が12月1日、幅広い世代に人気のアニメーション「ドラえもん」をあしらった限定パッケージ商品を数量限定で発売する、というもの。同商品は2011年の発売以降、髪にも肌にも使えるマルチバームの人気の火付け役としてヘアスタイリング市場やオーガニックコスメ市場をけん引してきた。しかも「ザ・プロダクト」のヘアワックスは、「WWDBEAUTY」で実施した今年上半期のベストコスメでもランクインしている。
次々と新たなマルチバームが登場する中、発売から12年経っても新たなコラボレーションを行ったり、ベストコスメを受賞したりするのはすごいこと。そしてこの状況は、私の持論である“スタイリング剤は1度バズると10年は売れ続ける説”を裏付けている。
消費者行動として、男女問わず10~20代の一番異性にモテたい時期に使っていたスタイリング剤は、30~40代まで使いがち。洋服はさずかに年齢やトレンドに合わせて変えていくけれど、スタイリング剤はアップデートが遅れる傾向がある。小まめにアップデートできていたら、それは相当おしゃれな人で、なかなかそうはいかないと思う。だから今「『ザ・プロダクト』を使っている」という人に会ったら、心の中で「この人はおそらく30代だろうな」と妄想している。
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