コーセーは17日、米国を中心に展開するメイクアップブランド「タルト(Tarte)」の株式の譲渡契約を締結したことを発表した。買収価格は1億3500万ドル(約139億円)で、取得株式総数は1万4856株(所有割合の93.5%)。コーセーは2012年から掲げている中期経営戦略のひとつして海外事業の拡大を行なってきた。今回のブランドの獲得で、さらなるグローバル化を加速させていく模様だ。
「タルト」は、1999年に起業家のモーリーン・ケリーが、トロイ・サラート=メイクアップアーティストと立ち上げたアメリカのブランドで、アサイーやアセロラなどのフルーツから抽出したエキスやビタミン、ミネラル、エッセンシャルオイルを配合した"ハイパフォーマス・ナチュラルコスメ"だ。代表アイテムとして、スティックタイプのチークやリップスティック、ブロンザーなどメイクアップアイテムを中心に、ベースメイク、スキンケアも展開する。メイクアップディレクターを担当するサラートは、資生堂のメイクアップブランド「インウイ」のクリエーターとして活躍したケヴィン・オークインのアシスタントを務めたこともあり、ファッションモデルやセレブリティのメイクを手掛けていることでも有名。販売は、セフォラを始め、ウルタ、メイシーズなどの百貨店を中心に約1500店舗を有する他、自社サイトやQVCでも展開する。2012年度の売上高は、5241万4000ドル(約53億9860万円)。また、日本での販売は、市場のニーズを踏まえたうえで今後検討していく予定だ。