オムニチャネルで小売りを展開する薬局チェーンのウォルグリーンは、自主編集の美容雑誌「ディスカバー ビューティ ウィズイン」を創刊した。発行は年4回で、価格は1ドル99セント(約200円)。約8000店舗のウォルグリーンで販売する。同社はビューティ集積売り場「ルック ブティック」の強化や、2012年に買収した英薬局チェーン「ブーツ」のオリジナルブランドNo.7導入など、ビューティへの投資を増やし、顧客の店頭体験の質の向上を図っている。雑誌の創刊で、さらなる売上増を狙うとみられている。
背景にはプレステージ市場に押され、市場内での競争が激化しているセルフコスメ市場の現状がある。13年の年末商戦では、プレステージコスメ市場が対前年比105%の伸びに対し、セルフコスメ市場は同101%。これらの厳しい結果を受け、ターゲット、CVSファーマシーなど、ドラッグストアや量販店各社がビューティ売り場の強化策を打ち出している。
ウォルグリーンのシャノン・カーティン=ビューティ&パーソナルケア&シーズナル部門グループ ヴァイス・プレジデントは「編集方針は買い物客のニーズに合わせて決める。店舗への再来店や、さらに踏み込んだ顧客との関係性の構築にも貢献するはずだ」とコメントしている。雑誌はウェブ上のプラットフォームdiscoverbeautywithin.com)とも連動し、購入者は特典が得られる。化粧品の他、女性のヘルスケアやライフスタイル用品も扱う。