ファッション

スタイリスト祐真朋樹が語る「リモワ」の魅力と旅をすること

125年にわたり世界中の“旅”する人を支えてきた「リモワ(RIMOWA)」は12月16日、日本の交通の玄関口である東京駅近くに構える「リモワストア 東京 丸の内(RIMOWA Store Tokyo Marunouchi)」をリニューアルオープンした。同店ではアイコンであるスーツケースはもちろんのこと、ビジネスシーンでも活躍するブリーフケースやトートバッグなどのラインアップが充実。修理受付やクイックリペアを行うクライアントサービスカウンターも併設されている。バンブーやオークといった木材を取り入れた店内は、ナチュラルでありながらも洗練された雰囲気で、同時期にリニューアルした表参道店ともまた一味違う魅力を放つ。丸の内の街並みと店舗とが美しい調和を奏でることを目指した店内は、大理石を用いたファサードと柱が印象的だ。

今回はスタイリスト、ファッションディレクターとして世界を飛び回る祐真朋樹にショップをクルーズしてもらい、「リモワ」の魅力から自身の旅について話を聞いた。

30年は愛用している
「リモワ」のスーツケース

WWD:リニューアルオープンしたばかりの「リモワストア 東京 丸の内」は、サステナブルでありながら耐久性にも優れたバンブー素材の床やオーク材の内壁など温かみのある雰囲気です。実際ご覧になっていかがでしたか?

祐真朋樹(以下、祐真):すっきりしていてディスプレーも見やすいですよね。特にセンターの石柱の素材感は、スタイリッシュながらフューチャリスティックな雰囲気もあり素敵です。

WWD:「リモワ」唯一のレザー製スーツケース“ディスティンクト”と“ネバースティル フラットポーチ”をお試しいただきましたが印象はいかがですか?

祐真:スーツケースは見た目のデザインはもちろん、高級感のあるレザーの質感も気に入りました。機内に持ち込めるサイズで機能性もいい。フラットポーチはストラップでスーツケースに付けることができるし、荷物検査の時にもすぐに取り外せるよね。どちらも服装を選ばずに使えると思います。

WWD:フォーマルなスタイルはもちろん、ブラックで統一されているのでカジュアルなスタイルにも合いそうですね。祐真さんはプライベートでも「リモワ」のスーツケースを愛用されているとのことですが、どのアイテムをお持ちですか?

祐真:もうかれこれ30年は「リモワ」のスーツケースを買い換えたりしながら使い続けています。スーツケースは旅先で買うことが多いのですが、今使っているのは以前、香港に旅行した際に2個買いした“トパーズ”(現“オリジナル”シリーズ)のブロンズカラー。色も気に入ったんですよね。他にもポリカーボネート素材のブラックのスーツケースを長く使っていたこともありましたね。

スーツケースからビジネスバッグや
小物まで幅広く展開する
東京 丸の内店

WWD:長く愛用されてきたのですね。改めて「リモワ」の魅力をどのようなところに感じられていますか?

祐真:リモワのアイコンともいえるグルーヴデザインも好きですし、使い慣れていることが大きいかもしれないですね。使っているとアルミニウムだから凹みができたりするんだけど、その凹みもかっこいいんじゃないかって思えてくる。気にせずバンバン使っています。

WWD:そういった凹みや傷もその人ならではの個性が出てきますし、ステッカーでカスタムされている人もいます。祐真さんはカスタムしていますか?

祐真:ステッカーは貼らないけど最近は「リモワ」の需要が高くて同じものを使っている人も多いので、チャームを付けて楽しんでいますよ。デザインとしては、ピンクやイエローだったりとなるべく派手なもの。

旅は人を成長させてくれるもの

リモワ(RIMOWA)
WWD:「リモワ」といえば“旅”には欠かせない存在ですが、祐真さんにとって“旅”に欠かせないものは?

祐真:いつも持って行くのは化粧品かな。洗面道具一式は必ず持って行きます。また、ヘアのトリーメントは合うものがあって、忘れないようにそれも。あとは、本を数冊。常に何かしら読んでいるので、飛行機の中でもホテルでも時間があれば読んでいますね。初めて行く場所の時は、その土地にまつわる本を持っていくことが多いかな。

WWD:「リモワ」は125年にわたって世界中の旅行者の“旅”を支えてきましたが、祐真さんにとって旅することとは?

祐真:結果の話になりますが、これまで「リモワ」のスーツケースで旅をしてきて毎回成長させてもらっているような気がします。旅では本当にいろいろなことが起きるんですよね。それこそアクシデントが。その度に自分でジャッジを下さないといけないので、その時は大変ですけどいい経験になりますよね。

WWD:これまでにどんなアクシデントがありましたか?

祐真:やはりロストバゲージ。とにかく、ロストバゲージが多くて……(笑)。

WWD:印象的なエピソードを聞かせてください。

祐真:ひどい話はいっぱいあってぼやきになってしまうんですけど、パリ=シャルル・ド・ゴール空港にまつわる事件が多くて……。もう、なぜ出てこないんだろうって。それこそ先ほどお話した“トパーズ”を2つ持って、パリ経由でミラノコレクションに向かってからパリコレを見に行った時なんかは、ひとつがロストバゲージして出てこなかった。10日ぶりに東京に戻ってきたら、預けたままの姿で返ってきました。そういった意味でも、旅と「リモワ」のスーツケースにはいい経験と成長をさせてもらっていますね。

旅する人に寄り添いながら
進化を続ける「リモワ」

「リモワ」は1898年の創業以来、アルミニウムやポリカーボネートといった素材をスーツケースに取り入れるなど、革新的なデザインと機能性で世界中のジェットセッターを魅了してきた。またその製品の開発から製作のほとんどを創業地であるドイツ、ケルンで行っており、高品質のアイテムはファッショニスタやアーティスト達からも熱烈な支持を得ている。

今回祐真さんが店頭でお気に入りをセレクトしたアイテムは、現コレクションでは唯一のレザー素材スーツケース“ディスティンクト”。時代を超えて人々に愛されるグルーヴデザインと、高品質のレザー素材との組み合わせが美しい。また、デイリーユースのソフトバッグコレクション“ネバースティル”は、耐久性に優れたキャンバスやフルグレインレザーといった高品質なものを使用しながら、リモワのアイコンディテールである「グルーヴ」をデザインに取り入れている。

INFORMATION
リモワストア 東京 丸の内

住所:東京都千代田区丸の内3-4-1 新国際ビル1階
売場面積:130平方m(クライアントケアカウンタースペース)、8平方m(受付及びクイックリペア)
営業時間:11:00〜19:00
電話番号:03-5224-3377
定休日:なし

PHOTOS : IBUKI KOBAYASHI
HAIR & MAKEUP : RIKA MATSUI(A.K.A.)
TEXT : SHUICHI AIZAWA(PineBooks Inc.)
問い合わせ先
リモワ クライアントサービス
03-4571-1319