「WWDJAPAN」12月25日号の付録「WWDBEAUTY」とニュースサイト「WWDJAPAN.com」では、「2023年下半期ベストコスメ」を発表している。2023年下半期は、百貨店・セミセルフやバラエティー・ドラッグストア、ECポータルサイト38店舗の協力を得て5〜10月に売れた商品をリサーチし、新商品(ニュープロダクト)と総合(ヒーロープロダクト※新商品も含む)を表彰。14カテゴリー(総合は13カテゴリー)のトップ3が出そろった。
マスク自由化でベース・リップメイクが好調
百貨店チャネルでは、23年上半期に続きマスク自由化によりこれまでマスクで隠れていたため手を抜くことも多かったベース・リップメイクが好調を維持する。ベースメイクは薄付きでカバー力があり美容成分も配合しているファンデーションや崩れにくさを維持するためのベースメイクやフィニッシングパウダーなどがランクインした。「スック(SUQQU)」“ザ ルース パウダー”が象徴的で、百貨店のほかECでも新商品で1位を獲得した。総合では2、3位が「エレガンス(ELEGANCE)」“ラ プードル オートニュアンス リクスィーズ”、“ラ プードル オートニュアンス”がランクイン。いずれも化粧崩れを抑え、さらさらの仕上がりがキープできると支持を集めた。リップメイクはカラーリップの復調が継続するも、上半期が発色の良さを追求した商品が多かったことに対し、下半期は自らの唇の色を美しく見せる粘膜リップ系が目立った。新商品1位の「ナーズ(NARS)」“アフターグロー センシュアルシャイン リップスティック”は「血色感を与えるカラーが人気」というバイヤーの声もあった。
ロングセラーアイテムは根強い人気
新商品、総合ともブランドを代表するロングセラーアイテムが数多くランクインした。新商品のクレンジング・洗顔、美容液、乳液・クリームなどのカテゴリーでは、長年顧客から支持を得ているアイテムを刷新し、従来のイメージや使用感を損なわず機能面をアップしたことで新客も獲得し売り上げを伸ばした。クレンジング・洗顔料の新商品1位「シュウ ウエムラ(SHU UEMURA)」“アルティム8∞ スブリム ビューティ クレンジング オイルn”は6年ぶり、美容液の新商品1位の「アルビオン(ALBION)」“エクラフチュール t”は5年ぶりに進化し話題を喚起した。
新商品で新設したコフレ部門
23年下半期に新設したコフレ部門で首位に輝いた「ポーラ(POLA)」の“リンクルショット スペシャル トリオ ボックス”は、「単品のビッグサイズ以外のコフレ・キットでは『ポーラ』が上位を独占」、「“メディカル セラム”(現品)とコフレのみのシートマスクが入っており、“リンクルショット”ファンによる購入が大きい」などのバイヤーの声があるように売り上げを伸ばした。2位の「ジルスチュアート ビューティ(JILL STUART BEAUTY)」はアイカラーやチークといった人気アイテムのほか雲モチーフのキルティングポーチが若年層の心を若い層を中心に引きがあった。同率2位の「SK-Ⅱ」は「メゾン キツネ(MAISON KITSUNE)」のコラボパッケージが好評で、ホリデー期間でしか手に入らないもの、特別感の高いものが多くの関心を集めた。