2015年春夏、パリやロンドン、ミラノ、ニューヨーク、東京の各都市ファッション・ウィークで登場したトレンドのなかでも、特に国内市場で受け入れられる“売れる”トレンドは何か。弊紙が打ち出すトレンドキーワードに対して、バイヤーやメーカーの企画&デザイナー、販売員、編集者&スタイリストなど、ファッション業界のプロフェッショナルたち総勢85人にアンケートを実施。“売れる”とういう回答が最も多かったトレンド、素材・ディテール編ベスト3紹介する。
今季ダントツの1位に輝いたのは、「デニム」。「売れない」の評価が1票もなく、2014年春夏の再ブームにさらに火を付けるように、今季コレクションでもよりアイテムや素材のバリエーションが広がった。「丈や分量感など新しいバランスで取り入れたい」(スピック&スパン 企画)や「キレイめワンウォッシュカラーが今秋冬定着。より幅広い打ち出しが増えそう!」(ローズバッド 企画)などの声が上がった。インディゴからライトブルー、デニム風のスエットなどバリエーション豊富なアイテムを用い、トーン・オン・トーンの全身で着こなすコーディネートが今年流だ。
2位は、「コットンレース」。フェミニンの代名詞として、ユニセックスやカジュアルなアイテムでも、レースを用いることでグッと女性らしく昇華するのがポイントだ。トレンドとして、「70年代の取り入れ方としてクリーンに見せることができる」(ローリーズファーム 企画)などの声が上がったほか、フェミニンなテイストが好きな日本女性には、「春夏には欠かせない」(イエナ スローブ 企画)など、定番としての人気も。繊細で上質な素材にこだわれば、今シーズンらしいモード感もプラスされる。
3位は、「メッシュ」。オーガンジーとのレイヤードやパンチングなど、透けるアイテムに抵抗感がなくなりつつ、今季さらに注目の素材。ボンディングするなど新開発の素材も目立ち、マスマーケットにも浸透すると予想。ファッション業界では数シーズン、トレンドとしてキーワードに上がっているが、「透けることに抵抗がなくなり、楽しめる」(マルティニーク バイヤー)や「15年春夏はすごく流行りそう」(ヴィア バス ストップ 販売)など、今シーズンはいよいよマスマーケットまで浸透しそうな予感だ。