12月16日、新田真剣佑はアメリカ・ロサンゼルスで開催された「アンフォゲッタブル ガラ(the Unforgettable Gala)」に出席した。「アンフォゲッタブル ガラ」はアジア・太平洋諸島系アメリカ人のセレブリティーやインフルエンサーなど、アートやエンターテインメント、カルチャーに貢献した人々を称えるガライベント。8月にネットフリックス(NETFLIX)が配信を開始した人気マンガの実写版シリーズ「ワンピース(ONE PIECE)」で、主人公のルフィ率いる“麦わらの一味”の剣士、ロロノア・ゾロを演じた新田はグローバルグラウンドブレーカー賞を受賞した。「まだ受賞が信じられない。コミック・ブック・コンベンション(コミコン)に参加するためさまざまな国を周り、多忙でした。ようやくゆっくり寝て、休むことができるから嬉しいです。日本の俳優が世界を舞台にすることは大きな出来事で、中でも今回の受賞は日系アメリカ人や日本人のコミュニティにとって非常に意味がある。日本にいる若い俳優はあまり挑戦してきませんでしたが、ついにハリウッドを目標にすることができると思うんです」。
“演じること”に対する興味は
時間をかけて徐々に大きくなった
新田の父は多くの日本映画に加え、「激突!殺人拳」や「キル・ビル(Kill Bill)」、「ワイルド・スピードX3 TOKYO DRIFT」にも出演した日本のアクション俳優、サニー 千葉(千葉真一)。“演じること”に対する興味は「時間をかけて徐々に大きくなってきたもの」と新田は語る。「『よし!俳優になろう』と決めたターニングポイントがあったわけではなく、時間をかけて徐々に興味を抱いてきたのだと思います。父の作品や、たくさんの優れた日本の俳優たちを観ているうちに、自分も同じ道を歩み始めました」。
ハリウッド作品への参加は
日本の映画業界に慣れている
自分自身への挑戦
米国生まれの新田は、2014年から日本の芸能界で仕事をしているが、21年からは海外での活動を優先するため、米国に拠点を置いている。ハリウッドが制作した23年公開の実写版映画「聖闘士星矢 The Beginning」に出演したほか、前述の「ワンピース」は現在シーズン2の制作も進んでいる。また、現在フールー(HULU)で配信中の実写とアニメのハイブリッドドラマ「ワンダーニッチ-空飛ぶ竜の島-」にも出演している新田だが、英語を話す役やハリウッド作品への参加を望んでいるという。「これは日本の映画業界に慣れている自分自身への挑戦でもあります。日本のプロジェクトと違った形で進むであろう、ハリウッド作品が制作後の公開に至る過程にも興味がありました。」
「ワンピース」は全米映画俳優組合(SAG-AFTRA)によるストライキの最中だった今秋に公開され、米国内でのプロモーションツアーは縮小されたが、それでも今までで一番忙しい日々を送っているという。「ここ数カ月間、たくさんのコミコンで多くのファンと交流し、とても特別な時間を過ごすことができました。『ワンピース』が世界でここまで認知されている人気作品だとは知らなかったので驚きでしたね。ファンの皆さんの愛を感じたから、次のシーズンも全力でゾロを演じようと思います。」
次の現場がどこであろうと、
きっといいものになるはず
新田は映画以外では、「フェンディ(FENDI)」や「カルティエ(CARTIER)」、「ティファニー(TIFFANY & CO.)」によるイベントへの出席や、自身のジュエリーブランド「インクリム(INCRM)」の設立など、ファッションにも強い関心を持つ。「アンフォゲッタブル ガラ」では、アヴォ・イェルマギャン(Avo Yermagyan)がスタイリングを手掛けた「ボス(BOSS)」の白スーツルックを披露。また、SAGアワードの祝賀ディナーでは「ジバンシィ(GIVENCHY)」を着用した。「ファッションには興味があって好きですし、よく買い物にも行きます。ゆるくて着心地のいい、“コージー”な感じが僕のスタイルですね」。
「アンフォゲッタブル ガラ」の後、新田は次のコミコンへの出席のためメキシコとペルーへ向かい、東京の家で今年の終わりを迎える。「次の現場に行くまで、数週間は休めそうです。まだ詳細はわかっていませんが、それがどこであろうと、きっといいものになるはずです」。