高島屋は27日、公式オンラインストアで販売した冷凍のクリスマスケーキが一部崩れた状態で購入者に配送された問題を受けて、記者会見を行った。登壇した横山和久・代表取締役専務営業本部長は、調査結果について「明確な原因を特定することができなかった。本件に関する全責任は弊社にある。管理体制を構築できなかったことも弊社の問題と捉え、改善に向けてサプライチェーンの各お取引先との関係を強化し、再発防止に努める」と話した。
冒頭「当該商品をお買い上げいただきましたお客さま、お届け先のお客さまに多大なるご迷惑をお掛けしたこと、また多くの消費者の皆さまにご心配をお掛けいたしましたこと、深くお詫び申し上げます。誠に申し訳ございませんでした」と横山氏は深く頭を下げて謝罪し、続けて現在の状況や詳しい調査結果について説明した。
調査の内容について製造委託先のウィンズ・アークから、冷凍保管期間中の温度管理、サンプル検査共に問題なかったと報告を受けた。配送委託先のヤマト運輸からも、集荷から配送までの全段階で温度管理は問題なく、集荷に使用した車両の故障などもなかったという。調査は各社に任せており、高島屋の立ち会いは行っていない。被害のあった特定の配送エリアはあるか、という問いについては「地域が偏ることなく、各地から問い合わせをもらっている」と答えた。
26日20時の時点で高島屋への問い合わせは約1207件、破損件数は807件に上る。残りの約400件は、購入者からの苦情を中心に連絡をもらっているという。高島屋は購入者の要望に沿って返金または商品交換する形で順次対応中で、約1046人の購入者と連絡が取れている。
当該商品は、神奈川・横浜のフレンチバル「レ・サンス」が監修し、埼玉県・羽生にある菓子OEM会社のウィンズ・アークが製造した“ストロベリーフリルショートケーキ“(5400円)だ。2879個を予約販売し、16日から順次配送を開始。X(旧ツイッター)ではクリスマスイブ前日の23日から、崩れたケーキの写真と共に「ケーキがぐちゃぐちゃに崩れていた。楽しみにしていたのに、非常に残念…」などの被害を訴える投稿が相次いでいた。