アートディレクターのCHIKAGEと、彼女と同じクリエイティブチーム「SELF」に所属するKIRAが、まさに"オーガニックウェディング"と呼べる結婚式を挙げた。
結婚式のタイトルは「Fab Wedding」。「Fab」には「工作する」という意味が込められていて、つまりは新郎新婦がゲストたちとともに作り上げる手作りの結婚式のこと。
会場にしたのは、山梨県にある使われなくなったレトロな倉庫。新郎と新婦は数カ月前から東京から山梨へと通い、ボコボコだった床を整えたり、埃まみれの天井を洗浄したりと、少しずつ使える状態までにしていった。
そこに協力したのが、クリエイターの仲間たちだ。ファッションデザイナー、イラストレーター、フードコーディネーター、フラワーアーティストなどが集まってそれぞれの専門能力を発揮。倉庫の内装はライティングを工夫し、グリーンを配置するなどして、おとぎ話のような空間を作り上げた。
「私たちにとってたった一日の特別な日を、築50年の倉庫を使って"みんなで作る"一日にしたいと考えた。この場所がみんなの手によって魔法がかけられていく様子を含め、そのストーリーごと大切な思い出にしたいと。お金をかければ手に入る贅沢なことではなく、手作りの温かさ、不完全さ、そして他のどこにもない、たったひとつの空間を作り上げた」と、新婦のCHIKAGEアートディレクター。
場所を選ばず、"箱"さえあれば地方でも海外でもどこでもできる、新しいウェディングの形として注目されそうだ。