ロレアルグループの日本法人である日本ロレアルは7月8日、2015年度第10回「ロレアル‐ユネスコ女性科学者 日本奨励賞」の受賞者を発表し、授賞式をフランス大使公邸で開催した。
同賞は、日本の若手女性科学者が、日本の若手女性科学者が研究活動を継続できるよう奨励することを目的に05年、日本ロレアルが、日本ユネスコ国内委員会との協力で創設。対象者は、物質科学、生命科学の分野で、博士後期課程に在籍または、博士後期課程に進学する予定の女性科学者。各分野からそれぞれ2名を決定し、賞状と奨学金100万円を贈呈している。
第10回目の受賞者は、物質科学分野で、山本久美子(東京大学大学院 薬学系研究科 薬科学専攻 金井求研究室)と吉村瑶子(京都大学大学院 理学研究科 化学専攻 ナノスピントロニクス研究室)。生命科学分野で林真妃(名古屋大学 理学研究科 生命理学専攻 植物生理学研究室)と向井理沙(徳島文理大学 香川薬学部)。また、科学をはじめ教育の分野への夢と希望を多くの人に与えるとともに、社会的発信力があり、若い女性のロールモデルとなる個人または、団体に贈る特別賞に、日本初の国連WFP日本大使を務めるモデルの知花くららを選出した。
授賞式でクラウス・ファスベンダー日本ロレアル社長は、「日本の若い科学者にキャリアを積んでもらうことで、次世代のロールモデルになってほしい。世界、日本ともに科学を必要とし、科学は女性を必要としている。だから我々はこれからも奨励を続ける」と挨拶。さらに、創設10周年を祝して、常陸宮妃殿下がご臨席。常陸宮妃殿下は、「日本をはじめ、世界規模で女性の研究者を支援していることは大きな意義がある。この賞が続くことで、科学の研究に光を当て、いっそう発展することに期待します」とお言葉を述べられた。