ファッション

資生堂がシンンガポールに地域本社の中核となる「資生堂アジアパシフィック」を設立

 資生堂は2015年6月、アジアパシフィック地域におけるマーケティングを強化するべく、シンガポールに地域本社の中核となる「資生堂アジアパシフィック」を設立した。これにより、同地域の統括機能や展開ブランドのマーケティング機能を日本支社から移管。地域に権限を大幅移譲することで、意思決定や改革のスピードを加速させる。資生堂は、早期にアジア顧客に愛されるブランドを育成し、市場の成長を上回るスピードでビジネス拡大を目指す。

 「資生堂アジアパシフィック」の設立により、日本・中国・アジア・米州・欧州・トラベルリテールの6つの地域におけるマネジメント体制が整った。資生堂グループは16年から、グローバルマーケティングカンパニーとして地域本社体制を本格稼働するべく準備を加速する。

 設立の背景として、競合ブランドがアジアでの投資を強める中、より一層のマーケティング強化の必要性が課題としてあがった。その中で、シンガポールはアジア経済の中心的な存在として地理的な好条件の他、ビジネスインフラも整っている。そのため、マーケットにより近いところに地域本社を置くことで迅速な意思決定と実行が可能となった。「資生堂アジアパシフィック」はこうした環境の中でアジア顧客のインサイトをこれまで以上に深く捉えてマーケティングの現地化を進めていく。
 

 資生堂は、2020年に向けた中長期戦略「VISION 2020」において15〜17年を、ブランド力の強化やマーケティング・R&D投資の拡大、組織・人事制度改革など"事業基盤の再構築"の期間として位置付けている。既に、今年度から「Think Global, Act Local」の考えの下、各エリアに適したマーケティングを実行するため、ブランド軸と地域軸のマトリクス組織体制への移行を始めている。今回の「資生堂アジアパシフィック」や、10月1日発足する「資生堂ジャパン」など各地域本社の責任者の任命を通じ、16年から本格稼働に向けた体制を着実に整えていく。

最新号紹介

WWDJAPAN Weekly

リーダーたちに聞く「最強のファッション ✕ DX」

「WWDJAPAN」11月18日号の特集は、毎年恒例の「DX特集」です。今回はDXの先進企業&キーパーソンたちに「リテール」「サプライチェーン」「AI」そして「中国」の4つのテーマで迫ります。「シーイン」「TEMU」などメガ越境EC企業の台頭する一方、1992年には世界一だった日本企業の競争力は直近では38位にまで後退。その理由は生産性の低さです。DXは多くの日本企業の経営者にとって待ったなしの課…

詳細/購入はこちら

CONNECT WITH US モーニングダイジェスト
最新の業界ニュースを毎朝解説

前日のダイジェスト、読むべき業界ニュースを記者が選定し、解説を添えて毎朝お届けします(月曜〜金曜の平日配信、祝日・年末年始を除く)。 記事のアクセスランキングや週刊誌「WWDJAPAN Weekly」最新号も確認できます。

@icloud.com/@me.com/@mac.com 以外のアドレスでご登録ください。 ご登録いただくと弊社のプライバシーポリシーに同意したことになります。 This site is protected by reCAPTCHA and the Google Privacy Policy and Terms of Service apply.

メルマガ会員の登録が完了しました。