トラベルとライフスタイルのインターナショナルブランド「トゥミ(TUMI)」は、アジア太平洋地域初の旗艦店を東京・表参道に12月21日にオープンした。世界初のストアコンセプトを採用し、美と機能を追求するブランド精神を体現する店舗だ。
ブランドアイコン
“19 Degree”コレクションに着想
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同店は売り場面積約160平方メートルの1フロア構成。印象的なストアデザインは、ブランドを代表する“ナインティーン ディグリー(19 Degree)”コレクションに着想したものだ。同コレクションの特徴である、波打つようなケースデザインを、250枚の流線的なアルミニウム板で表現した。接客用テーブルや什器にはブランドイニシャルである“T”のモチーフをあしらい、店内中央にはアメリカ・ニューヨークを拠点とするアーティスト、マイケル・マーフィー(Michael Murphy)による立体的な作品を展示。ある角度からは“ナインティーン ディグリー”のスーツケースに見え、別の角度からは“T”ロゴのモニュメントに見える作品が、来店客の好奇心を刺激する。
なぜ東京なのか?
クリエイティブ・ディレクターに聞く
世界初となる“ナインティーン ディグリー”に着想した革新的な店舗を、なぜ東京に構えるのか。ヴィクター・サンズ(Victor Sanz)「トゥミ」クリエイティブ・ディレクターは、「東京は、ブランドにインスピレーションをもたらす特別な場所だ。ファッションやアート、カルチャーなど、あらゆる要素が複雑に入り混じり、世界で類を見ない独自性を持つ。また、ユーザーの感度も非常に高く、その期待に応えるためにチャレンジを続けている。世界初のストアコンセプトを持つ旗艦店を設けるとき、東京以外には考えられなかった」と語る。
同ブランドは1975年の創業以来、生活における“移動”を、より快適に、美しくするためのアイテムを創り続けている。「機能と美しさは相反するものだと思う人もいる。しかし、われわれはそれらの両立を求め続けた。“ナインティーン ディグリー”はその象徴だ。コロナを経て、世界が再びアクティブになった今、この店を通してブランドの姿勢を改めて示したい」。
2024年春夏のキーワードは
“ウルトラ-クラフト”
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店内では、2024年に発売するコレクションをフルラインアップし、先行販売する。今シーズンは、職人たちの熟練の技巧と、機能性を融合させた“ウルトラ-クラフト”という考えと、シンガポールの景観に着想した鮮やかな色彩を組み合わせる。
軽量ナイロンを使用した女性向けコレクション“ヴォヤジュール(Voyageur)”は、既存のボディーバッグやハンドバック、バックパックをベースに、組みひものレザーディテールを組み合わせた。カラーは、リゾート地として知られるセントーサ島の夕焼けをイメージしたマルチカラー“セントーサ サンセット”をはじめ、春らしいライトモーブやトレンド感のある淡いブルーなどを用意した。都市生活からアウトドアまで、さまざまなシーンに対応する“アルファ ブラヴォ(Alpha Bravo)”コレクションでは、黒から赤、黒から青への変化するグラデーションカラーを採用。美しく幻想的な色合いが、実用的なコレクションを彩る。
アクティブな女性に向けたハンドバッグの新コレクション“アスラ(Asra)”は、結び目をアクセントにしたショルダーストラップ、ボディーにあしらったプリーツなど、手仕事を感じる意匠を積極的に取り入れた。ストアコンセプトにもなった“ナインティーン ディグリー”は、トラベル以外のシーンにも対応するため、バックパックやミニバッグといったアイテムを拡充する。コレクションを象徴する、“19度”の斜角デザインと高い耐久性はそのままに、ショッピングやプライベートなど、より日常的なニーズに応える。
持続可能な世界への
飽くなき探求
同ブランドは、持続可能な社会の実現に向けた取り組みにも積極的だ。“アルファ ブラヴォ”や“ナインティーン ディグリー”などのコレクションには、環境に配慮した素材を採用。リサイクルナイロンやリサイクルポリカーボネート、ペットボトルを原料とする再生ポリエステル、水への負荷が少ない水性ポリウレタンによるコーティング、リサイクル亜鉛を使用した副資材、再製紙を使った商品タグなどを使用している。通常商品と同様に30もの商品テストを実施し、耐久性も妥協しない。さらには2025年までのCO2排出量15%削減と、事業に使用するエネルギーを100%再生可能エネルギーに転換することを目指し、世界中の事業所で変革を進めている。
トゥミ・カスタマーセンター
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