メタバースから生成AIまで、「仮想空間で生きる世界」は現実味を持って近づいている印象だ。さらに進化する未来の仮想空間では、どんなコミュニティーが生まれ、アバターは何を着るのか。最新テクノロジーとファッションをかけ合わせたサービス開発を行うオープンファッションの上田徹最高経営責任者(CEO)とパナソニックの子会社でVR(仮想現実)デバイスを開発・販売するShiftallの岩佐琢磨CEO、仲田朝彦・三越伊勢丹 営業本部 オンラインストアグループデジタル事業運営部 レヴ ワールズ マネージャーが、それぞれの視点から仮想空間でのファッションの可能性を考える。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月8日号からの抜粋です)
PROFILE: 左から仲田朝彦/三越伊勢丹 営業本部 オンラインストアグループ デジタル事業運営部 レヴワールズ マネージャー、岩佐琢磨/Shiftall CEO、上田徹/OpenFashion CEO
メタバースはコミュニケーションツールであり創作ツール
WWDJAPAN(以下、WWD):仮想空間への注目度の変化をどう感じている?率直に言えば、人々の興味・関心は生成AIに移り変わってしまった印象がある。
岩佐琢磨Shiftall CEO(以下、岩佐):メタバースについては、2022年8月ごろにハイプ・サイクル(特定の技術の成熟度、採用度、社会への適用度を示す図のこと。黎明期から流行期、幻滅期、回復期、安定期の5段階がある)の頂点に到達し、1年後の23年8月には幻滅期に突入。今は「幻滅の窪地」(過度な期待に応えられず急速に関心が失われ、メディアが話題や技術を取り上げなくなるフェーズのこと)だと思う。ただ実需は堅調な右肩上がりを続けており、今最も利用されているVRチャット「スチームVR」の接続数は伸び続けている。
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