ナイキ(NIKE)は米出身のプロゴルファー、タイガー・ウッズ(Tiger Woods)との27年にわたるパートナーシップ契約を解消した。
ウッズは1月8日(現地時間)、「フィル・ナイト(ナイキ共同創設者兼名誉会長)の情熱とビジョンは、ナイキとゴルフのパートナーシップを密なものにした。彼や同社で働く人々、素晴らしいアスリートたちに感謝したい。長年を共にできたことに喜びを感じている」と自身のインスタグラムに投稿した。また「次はL.A.で会おう!」とも記し、今後の動向をほのめかした。それに対してナイキは、「タイガー、あなたは競争やステレオタイプ、慣習、旧来の考え方に挑むのみならず、ゴルフ組織全体や我々にも挑みをかけた。あなたの素晴らしい行動に感謝している」と自社のSNSにウッズの写真とともに投稿した。
同社は2016年にゴルフ用品事業から撤退したものの、ゴルフアパレルやフットウエアの製造販売を続けている。スコッティ・シェフラー(Scottie Scheffler)やローリー・マキロイ(Rory Mcllroy)などゴルフリーグのベストプレイヤーらのスポンサーも継続する。
同社は21年11月から株価が40%下落したほか、22年12月後半に行った23年第2四半期決算発表で、向こう3年にわたって予算を20億ドル(約2870億円)削減し、従業員の解雇や年間売り上げ予想を1%下方修正することを発表していた。23年12月から、ウッズとの契約解消やゴルフ事業からの撤退、他のゴルファーのスポンサー終了といったうわさが流れている。
株式電子取引プラットフォームを展開するウィリアムス トレーディング(WILLIAMS TRADING)のサム・ポスター(Sam Poster)アナリストは、投資家に向けたリポートの中で「今回のウッズとの契約解消はナイキにとって損害を与えるだろう。ゴルフ市場からのプレゼンスを失わせ、ブランドに対する長期的なダメージとなる」と記している。