サステナビリティ
連載 エディターズレター:SUSTAINABILITY 第13回

洋服屋の店長が地域の循環、カーボンニュートラルの要となる

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2024年に入って最初のサステナビリティに関するレターなので、「こうあったらいいな」の理想を共有させてください。

日本はセレクトショップ大国です。目利きが国内外から選んできた品とカルチャーを提案する店が全国津々浦々に広がっている国は稀有。日本各地の「城下町」と「着道楽」がその文化を育んだと推察しています(仙台や金沢、熊本、松山など名城あるところに名セレクトショップあり、です)。そのセレクトショップや洋服屋をはじめとする小売業が2024年以降のサステナビリティの鍵を握る、いや、握ってほしい、と思います。

2024年のキーワードは「行動変容」

サステナビリティ×ファッションの2024年のキーワードを一つだけ選ぶとしたら「行動変容」でしょう。サステナビリティにつながる技術や素材、仕組みはここ数年でさまざまに出そろいました。企業がESG経営の戦略の一環で方針を設け、悩みながらも進めてきた結果です。そして本番はこれから。「リニヤ型からサーキュラーへ」を目指すなら、「生活者の手に渡った以降」の取り組みが欠かせません。その本腰を入れる時が2024年です。そのためには生活者の行動変容がマスト、です。

「行動変容」って、鼻につく言葉ですよね。「変容せよ」と言われたら、全力で抵抗したくなるのが人の性。それが地球環境や未来の子どものためであっても、です。同時に多くの人は、このまま従来の産業活動を続けたらダメだ、と頭の中ではわかっています。つまり社会(主語が大きすぎだけど他に言いようがない)が今必要としているのは、「行動変容」という言葉を使わずに変容を促してくれる存在。「気がついたら社会がベターな方へ変容していた」、そんな流れを担える存在やアイデアが待たれています。

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