ジュンは、2022年3月に閉店した東京・表参道のカフェ「モントーク(MONTOAK)」の跡地で、藤原ヒロシ、山本宇一と協業した新プロジェクトを始動する。プロジェクト名や詳細は非公開で、今年中のオープンを目指す。
同社は1972年にオープンカフェ「カフェ ド ロペ」をこの地に構えた。ペリエやカフェオレを日本で初めて提供した店と言われ、クリエイターや業界人が集う文化の拠点として親しまれた。その後2002年に「モントーク」を開業。駒沢公園の「バワリーキッチン(BOWERY KITCHEN)」をはじめ、東京カフェブームの立役者である山本宇一がプロデュースした同店は、重厚感のあるガラスファサードと開放的な4層構造の店内が特徴で、看板のない隠れ家カフェとして人気を博した。
同店のクローズから約2年を経てスタートする新プロジェクトは、「モントーク」に携わった山本氏と、「ザ・プール青山(the POOL aoyama)」「ザ・パーキング銀座(THE PARK・ING GINZA)」 「ザ・コンビニ(THE CONVENI)」などのコンセプトストアをディレクションしてきた藤原氏と協業し、“文化創造の場所”を目指すという。
佐々木進ジュン社長はこう話す。「表参道から原宿エリアはかつて、独自の文化の発信地だった。今では世界中の一流ブランドが路面店を構えるラグジュアリーストリートになった。集客力もあるし、洗練されているし、どんな人も楽しめるが、“らしさ”が失われているのも事実。利益だけを考えれば他社に貸すのが一番だが、魂は売れなかった(笑)。経済を越えた文化を創出し、原宿を原宿たらしめるような場所を目指す」。