新年の化粧品福袋商戦は、ウェブ販売との連動など新たな試みも奏功し、前年実績を上回り好調に推移した。三越銀座店と松屋銀座店、伊勢丹新宿本店1階・地下2階ビューティアポセカリーの正月三が日の売れ筋動向を調査した。
今年は、消費者の福袋に対する期待度は高いが、自分に必要な製品を求める傾向が強かったという。実際に「福袋でも中身に納得して購入したいという意見が多く、どのブランドも中身が見える(わかる)福袋が好調で早々に完売した」(三越銀座店)、「入っているアイテムを聞き、不要なものが1点でも含まれると購入をためらうケースがより強い」(松屋銀座店)、「さまざまなブランドを見て比較するお客さまも多く、細かい中身まで聞いて検討する様子もあった」(伊勢丹新宿本店1階)という。
その他の特徴は、スキンケアの福袋が好調だった。三越銀座店と伊勢丹新宿本店ビューティアポセカリーでは、今年からウェブ販売も行ない、地方からのニーズや、美容ドリンクなど持ち帰るには重い福袋の反響が高かった。
三越銀座店は、売上高が対前年比115.1%と大幅に伸長した。販売した15ブランドの中で、売り上げ1位は、アモーレパシフィックのスキンケアセットで1万1円。2 位は、ローラ メルシエのベースメイク・メイクセットで5001円、3位がペンハリガンのフレグランスやシャワージェルなどのセットで1万1円だった。
松屋銀座店は、売り上げが対前年比106%で500万円。16ブランドが展開する福袋の他、売り場企画福袋として、ナチュラルスキンケアコスメでローズの香りのアイテムを揃えた「ローズ尽くし」を販売。初日早々に完売するほど好評だった。売り上げ1位は、イヴ・サンローランで、6300円と1万500円のセット。2 位は、ニールズヤード レメディーズで5000円、7000円、1万円のセット。3位は、ブルーベルのフレグランスで、5000円と1万円のセットが好評だった。
伊勢丹新宿本店ビューティアポセカリーは、前年並みの売り上げだった。59ブランド68 種を扱った。売り上げ上位3位は、人気のバスオイルなど現品3 〜 4品のセット(1万円)を3 種用意したアロマセラピーアソシエイツ。スキンケア中心のセット(1万円)を販売したヨンカ。スキンケアと美容雑貨のセット(5000円)を揃えたニュクス。
伊勢丹新宿本店1階では、クラランスが展開するエステサロン「アンスティテュ クラランス」の10万円エステセット60 個が初日で完売したという。