アートとファッションは、長年寄り添って歩んできた。ココ・シャネル(Coco Chanel)やイヴ・サンローラン(Yves Saint Laurent)ら多くのファッションデザイナーたちは、アートをクリエイションの糧にしてきた。近年は「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」を筆頭に、ラグジュアリー・ブランドとアーティストのコラボレーションが続々と登場。ファッションというフィルターを通して、アートは身近なものになりつつある。「GQ JAPAN」や「ハーパーズ バザー(Harper's BAZAAR)」などのファッションメディアもアートにフォーカスするようになり、百貨店やセレクトショップなどもアートを強化。ファッションとアートが今、急接近している。なぜアートなのか?ファッションとアートが結びつくことで生まれるものは何か?その背景や理由について探る。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月22日号からの抜粋です)
ちまたでは、アートがちょっとしたブームになりつつある。日本では、アートは “美術館で見るもの”と思われがちだったが、最近は街中やメディアでも頻繁に目にする。昨年「ルイ・ヴィトン」が草間彌生とのコラボレーション第二弾をプロモートすべく都内各地でインスタレーションを行ったことは記憶に新しい。このようにファッションブランドや小売店は最近、消費者がアートに触れる機会を創出。アートの消費者との強力なコミュニケーションツールとしての性質は強くなるばかりだ。
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