多くのセミナーをこなす他、メーカーとコラボレートした製品開発、ヘアケアブランド「サイオス」のテレビCMや美容師バトル番組「ザ・ゴッドハンド」などのさまざまなメディアに登場し、業界内外で高い知名度を誇るカリスマ美容師・時枝弘明。昨年、代表を務めていた、ヘアサロン「アジア(asia)」の代表を辞職し、トータルビューティサロン「ウカ(uka)」に移籍した。その狙いと、今後の活動の展望について弊紙だけに語ってくれた。
「まずアジアだが、3 ?4年前から対外的な仕事が多くなり、正直なところ、社内に対する代表としての職責を果たせていなかった。私に代わってサロン内をまとめてくれていたディレクターや店長を始め、メンバーには本当に迷惑をかけてしまったと、申し訳なく思う。結局、10年目に解散を選択。わかったことは、自分は経営者よりもプレイヤーでいたいということ。同時に、任される仕事が大きくなればなるほど、マネジャーの必要性を痛感、お願いできる人を探していた。それもヘアサロン業界だけを知っている人ではなく、業界外にも精通している人に、と考えていた。そんな時に出会ったのが、大手広告代理店で経験を積んだ後、ウカの副社長に就任した渡邉弘幸さん。渡邉さんなら私の美容師としての本業だけでなく、メディア関係を含めた対外活動の幅も広げてくれることと思い、自分から声を掛けた」と時枝は話す。
今のヘアサロン業界には、業界内で知名度の高いヘアスタイリストは多いが、一般的に名前の知れ渡った“カリスマ美容師”はほとんどいない。最近は、美容師のなり手が年々減少しているが、それは美容師の魅力を伝える伝道師がいないことにも関連している。“トッキー”は 以前からそのことを心配していて、今回の移籍の理由の1つに、「メディアの仕事を充実させることで、自らの背中で美容師の魅力を伝えたい」という意図もあった。その意味で今回の移籍は、業界の発展という面においてもプラスといえるのではないだろうか。
さらに詳しくは、弊紙1月17日号内で紹介している。また、 同号はヘア業界のトップインタビュー特集となっており、ヘアサロンのウカ、ピーク ア ブー、アフロート、トニー&ガイ ジャパン、カロンと、ヘアサロンやイベントの運営を手掛けるフォーサイス、プロダクツメーカーのシュワルツコフ、資生堂プロフェッショナルのトップに今年の展望について語ってもらっている。