資生堂は、肌内部の表皮幹細胞の減少を抑えると表皮のヒアルロン酸量が増加する「表皮幹細胞とヒアルロン酸の関係」を世界で初めて発見した。
ヒアルロン酸は、皮膚内に存在する代表的な潤い成分で、ハリ・弾力の土台となるコラーゲンを良好な状態に保つことで知られている。表皮では、表皮細胞がヒアルロン酸を産生しているが、加齢によりヒアルロン酸量は顕著に減少していく。そのため、表皮をヒアルロン酸で満たすには「ヒアルロン酸を生み出す技術」の確立が必要とされる。
そこで同社は、表皮細胞を生み出し、肌の新陳代謝の源となる「表皮幹細胞」に着目。研究により、表皮幹細胞が加齢により減少することを実証した。さらに、表皮幹細胞とヒアルロン酸に関する研究を進めた結果、世界で初めて「表皮幹細胞はヒアルロン酸を生み出す能力が高いこと」「表皮幹細胞はヒアルロン酸を表皮に留まらせる能力が高いこと」「通常、紫外線や加齢などにより基底膜が分解されるが、基底膜の分解を抑えると表皮幹細胞の減少を抑制できること」「基底膜の分解を抑えると、表皮のヒアルロン酸量が増加すること」の4つを発見した。