世界的ビューティ企業であるエスティ ローダー カンパニーズ(ESTEE LAUDER COMPANIES以下、ELC)の業績が低迷している。急成長する中国市場の波に乗りヒーロー商品に注力する戦略が奏功し、ファブリツィオ・フリーダ(Fabrizio Freda)社長兼最高経営責任者(CEO)が就任した2009年に16.75ドル(約2428円)だった株価は22年1月には370ドル(約5万3650円)を上回り、時価総額は1330億ドル(約19兆2850億円)を超えた。しかし今、中国やトラベルリテール市場の急落、業界関係者が指摘するブランドポートフォリオの革新性の欠如など試練の時にある。(この記事は「WWDJAPAN」2024年1月22日号からの抜粋して加筆しています)
同社の苦境は、ビューティ業界全体がコロナ禍から大きく立ち直った時期から顕著だ。ロレアル(L'OREAL)やコティ(COTY)など主要ライバル企業の株価は昨年12月、年初来それぞれ32%、44%上昇した。一方で、ELCの将来に対する疑問が投げかけられ、同社の株価は暴落。104.51ドル(約1万5153円)と6年ぶりの安値をつけた。取材時の株価は143.03ドル(約2万304円)、時価総額は511億8000万ドル(約7兆4211億円)となっている。
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