ビューティ賢者が
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ビューティ・インサイトは、「WWDJAPAN.com」のニュースを起点に識者が業界の展望を語る。
今週は、“色物”の課題について考える。
寺山イク子/オリエンタル代表/江戸川大学 客員教授/JCPA(日本コスメティックプロフェッショナル協会)顧問
(てらやま・いくこ)2012年から江戸川大学「ビューティビジネス」でアカデミア参入。多くの世界的ラグジュアリー企業での経験や実績から”ビューティ・ジェネラリスト”として活動中。近く「パーソナルゼミ」開講予定。趣味はソーシャルアストロロジー
【賢者が選んだ注目ニュース】
2023年12月末に幕をおろした「アンプリチュード」に続く「『オーブ』ブランド終了のお知らせ」に複雑な思いを抱いたが、ここは少し冷静に、メイクアップカラー商品の俗称でもある“色物”(主にアイシャドウやリップ、チークなど)について考えたい。
「オーブ」の看板商品である“ブラシひと塗りシャドウ”は、高機能・高品質にこだわった「計算尽くしのウェーブ設計」を搭載し、「10秒シャドウ」のコピーはインパクトが大きかった。花王らしいアプローチであったものの、タイパ(タイムパフォーマンス)で商品を語るだけで周回遅れになってしまったのではと感じる。消費者にとっては「気にはなっていたけれど使ったことのない」商品だったのだろうか。個人的に“タイパ”を追求し過ぎると、逆に何かが逃げていく気がして、その言葉の存在は私のインサイト内ではミュート中だ。
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