「パタゴニア(PATAGONIA)」は3月14日、オーガニック味噌を発売する。600g入り1490円、持ち運びがしやすいTO GOの200g入り778円。取扱店舗はパタゴニア直営店、公式オンラインストア、フード&カンパニー、福島屋六本木店、虎の門店、秋葉原店、コープ自然派、ビオあつみ、グリーンコープなど。
パタゴニアはかねてから地球を修復するための解決策として食品事業に力を入れている。日本独自の製品開発も進めており、すでに自然酒の「繁土 ハンド」(寺田本家)と「しぜんしゅ-やまもり」(仁井田本家)を発売しており、今回の不耕起有機大豆を用いたオーガニック味噌は3つ目の日本独自開発製品になる。
オーガニック味噌の原材料は千葉県産の不耕起有機大豆と有機米、食塩で、自家採種の蔵つき麹菌で、非加熱で約20カ月、天然醸造で長期熟成した。製造は福井県越前市のマルカワみそが手掛けた。有機大豆はパタゴニアが2018年から投資し、市民エネルギーちばが運営する千葉県匝瑳市のソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)の下で、スリーリトルバーズ(Three Little Birds)が土壌再生を目指して不耕起栽培で育てたもの。パタゴニアは21年からスリーリトルバーズとリジェネラティブ・オーガニック(RO、環境再生型有機農法)認証取得に向けて協働している。
スリーリトルバーズは、千葉県匝瑳市でソーラーシェアリングが行われている畑地で、有機JAS認証に基づく有機農業で営農管理をしている団体で、ロンハーマン(Ron Herman)やカナダグース(CANADA GOOSE)ジャパンが投資するソーラーシェアリングの下の畑も管理している。
パタゴニアはRO農法を日本でも推進。日本における不耕起有機栽培の技術体系の研究を、不耕起有機栽培の長期比較試験圃場を擁する国内の第一人者である茨城大学農学部の小松﨑将一教授と、農業機械の専門家の神戸大学農学部の庄司浩一教授とともに進めている。21年からRO農法による大豆栽培に挑戦し、23年には作付け面積あたりの大豆収量が全国平均反収と同等以上の実績を得ることができたという。