NFTキャラクター「メタサムライ(METASAMURAI)」などを展開する1SEC(ワンセック)はこのほど、SBI系のウェブスリー(web3.0)系ファンドのDecimaファンドやアミューズの運営するカルチャーファンド(Kulture Fund)、セレス、CIPSファンドからの出資とみずほ銀行からの融資と合わせて5億円の資金調達を行った。ブロックチェーンを軸にしたファンコミュニティ運営プラットフォーム「ピープス(PEEEPS)」など、ウェブスリー事業に積極投資する。過熱気味だったNFT市場は過去の人気キャラクターの価格が暴落するなど苦戦していたが、新たなファンドが次々と立ち上がっており、スタートアップ企業を中心に再び投資が活発になってきた。
1SECは、3ミニッツの創業者の宮地洋州(ひろくに)氏が19年1月に日米で起業。以来バーチャルスニーカーやNFTキャラクター「メタサムライ」、フィジタル支援サービス「ワンドリップ(ONEDRIP)」、デジタルファッションレーベル「ワンブロック(1BLOCK)」など、デジタル×ファッションを軸に次々と事業をスタートしてきた。
「ピープス」は、21年にベータ版をスタート。ブロックチェーンを軸にしたファンコミュニティ運営のプラットフォーム。高い還元率を売りにするサブスク運営サイトとして、運営者とファンとのコミュニケーション、オンラインサロン、NFTグッズの取引、ライブ配信機能などを備え、現在は約20のコミュニティサイトが運営されており、会員数は2万5000人、年間のARR(年間の定期経常利益)流通額は3億円超。
1SECは今回の資金を「ピープス」や「ワンドリップ」などのウェブスリー事業に投じる。同社の宮地会長は「これまで培ってきたAIやxRと結びつけた新しいファンコミュニティのエコシステム(生態系)を確立したい」という。
Decimaファンドは、ZOZO創業者の前澤友作氏のウェブスリー投資ファンドのMZ CryptosやSBIホールディングスが主導するウェブスリー特化ファンドで、規模は3000万〜5000万ドル(約44億〜74億円)で、国内外の有力ウェブスリー企業に投資している。