専門店チェーン、セレクトショップの2024年1月度売上高は、暖冬影響で微増、といった声が中心だ。春の訪れも早いと見て、春物の立ち上げを前倒ししているブランドもある。
国内ユニクロの売上高は前年同月比0.4%増で、客数は同1.3%減、客単価は同1.8%増だった。「月を通して気温が高かった。能登半島地震による消費マインドの落ち込みなどは特に感じていない」(広報担当者)という。春先まで着られる薄手の冬物として、フリースTシャツやスフレヤーンニット、エクストラファインメリノのニットなどが売れた。春物ではエアリズムコットンクルーネックTシャツ、ワイドストレートジーンズ、カーゴパンツなどが動いた。
しまむらの「ファッションセンターしまむら」(12月21日〜1月20日)の売上高は同1.9%増、客数は前年同月トントン、客単価は同1.7%増。「年末のセールや年始の福袋が集客に効果的だった」(発表資料から)という。
良品計画の「無印良品」の売上高は同7.3%減、客数は同8.5%減、客単価は同1.2%増。衣服・雑貨に限った売上高は同10.2%減と2ケタ減だ。「衣服・雑貨は前月に引き続き冬物の一部在庫が不足した」(発表資料から)。
アダストリアの売上高は同14.7%増、客数が同7.4%増、客単価が同6.7%増。「初売りや冬セールが順調、例年より立ち上がりを早めた春物も好調」(発表資料から)という。ただし、前年1月は自社ECの「ドットエスティ」が不正アクセスにより9日間停止していたり、大雪で最大120店が休業や営業時間短縮していたりといった与件があり、「それらが約10%の前年同月比押し下げ影響があった」と見る。
ユナイテッドアローズの売上高は同3.1%増、客数は同0.2%増、客単価は同4.2%増。「セール売り上げが前年を上回った」(発表資料から)といい、メンズの売れ筋はアウター、ニット、ジャケット、スーツなど、ウィメンズはニット、カーディガン、入卒ニーズのジャケット、シャツなど。