羽毛専業メーカーの河田フェザーはこのほど製紙メーカーの山陽製紙と協業し、羽毛リサイクルのために回収した羽毛布団の側生地を再生紙に活用する取り組みを発表した。再生紙は社内でパンフレットや名刺などに活用する。
河田フェザーは2012年から羽毛のリサイクル事業に取り組む。リサイクルの過程で、布団の重量比で約50%を占める側生地を焼却処分していた点が課題だった。今回の取り組みでは再生紙を専門とする山陽製紙と共同で、粉砕した生地を再生紙原料と混ぜ合わせて製紙する。これにより羽毛布団の100%のリサイクルを実現した。
河田フェザーは、全国各地の行政・店舗・団体などと協力し不要な羽毛布団の回収を行う。回収した布団は国内の自社工場で解体し、独自の技法で高品質なリサイクル羽毛を製造する。リサイクル羽毛は国内外のアパレル企業などに供給している。2020年にはSBT認定を取得。羽毛リサイクル事業のほか、重油からLPガスへの移行、熱回収などを実践する。