「クロエ(CHLOE)」は、2月24日にパリで発表する2024-25年秋冬コレクションに先駆け、新クリエイティブ・ディレクター、シェミナ・カマリ(Chemena Kamali)による新しい「クロエ」の世界観を伝えるビジュアルを発表した。
“クロエ・ポートレート” と題した写真に登場するのは、幅広い世代、国籍のモデルたちで、その多くが過去に「クロエ」のショーでモデルを務めている。いずれもエッフェル塔とパリの街を背景に髪をなびかせて立っている。着ているのはバイヤーたちに今月一足早く公開したカマリによる2023年プレフォール・コレクションだ。浮遊感のある生地使いやケープコートのようなルーズなシルエット、パウダリーなカラーパレットはいかにも「クロエ」らしく、奇をてらうことなくメゾンのルーツを重んじる姿勢がうかがえる。カマリはリリースで「私は、クロエの放つエモーションやエネルギー、そして、その歴史とスピリットを体現する女性たちをキャプチャーしたかったのです。そのエフォートレスに力強く、美しく、自由な姿を」というメッセージを発信している。
80年代にカール時代の「クロエ」で活躍したモデルも今後は登場
モデルを務めるジェシカ・ミラー(Jessica Miller)やナタリア・ヴォディアノヴァ(Natalia Vodianova)は2000年代前半にフィービー・ファイロ(Phoebe Philo)による「クロエ」のランウエイを歩いていた。ほかにフェイフェイ・サン(FeiFei Sun)や、オルネラ・ウムトーニ(Ornella Umutoni)などを起用している。今後、80年代にカール・ラガーフェルド(Karl Lagerfeld)が手掛けていた「クロエ」のショーで歩いたジェリー・ホール(Jerry Hall)や、ジェシカやナタリアと同世代のリヤ・ケベデ(Liya Kebede)、新世代モデルのクリスティン・ リンセス(Kristine Lindseth)などもソーシャルメディアや公式ウェブサイトに登場する予定だ。
ロッタ・ヴォルコヴァなど気鋭のクリエイターを起用
81年にドイツで生まれたカマリは大学でファッションデザインを学んだ後、07年にセント・マーチン美術大学MA(CENTRAL SAINT MARTINS MA)を卒業し、フィービー・ファイロのチームの一員として「クロエ」でのキャリアをスタートさせた。12年、クレア・ワイト・ケラー(Clare Waight Keller)のもとでデザイン・ディレクターとして「クロエ」に復帰。16年、アンソニー・ヴァカレロ(Anthony Vacarello)のもとで「サンローラン(SAINT LAURENT)」のデザイン・ディレクターに就任した。2024-25年秋冬から「クロエ」を率いる。
“クロエ・ポートレート”はデイヴィッド・シムズ(David Sims)が写真撮影を、フランク・ルボン(Frank Lebon)がムービーを制作。キャスティングにアシュリー・ブロコウ(Ashley Brokaw)、スタイリングにロッタ・ヴォルコヴァ(Lotta Volkova)といったトップクリエイターを起用している。