ピーター・ドゥ(Peter Do)による2シーズン目を迎えた「ヘルムート ラング(HELMUT LANG) 」がニューヨーク現地時間の2月9日に2024-25年秋冬コレクションを発表した。2シーズン目のテーマは「Protection(保護) VS Projection(投影)」。コレクションノートには「生き方が服装を決める。着こなし方は、私たち自身の装備の仕方。私たちの身のこなし方は、私たち自身を投影する。私たちが自分を守る方法とは、鎧や装飾品を定義する方法であり、ウィットの使い方である(上記一部を抜粋)」と記し、私たちが身につけるものは、思考や生活に直結しているというメッセージを発信した。
テーマは「保護」と「投影」
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
「ヘルムート ラング」2024-25年秋冬コレクション PHOTO:RODIN BANICA / WWD ©︎ FAIRCHILD PUBLISHING, LLC
ランウエイに登場したスタイルには、「保護」と「投影」の2つの要素を落とし込んだ。ファーストルックから数体は梱包材のような新素材「シルク バブル ラップ」を用い、まるでモデルの体を保護している。それらの素材にコーディネートした構築的なスーツや、襟の高いフーディーのビッグアウターがさらに「保護」のメッセージを強調している。アウターやシャツ、スーツなどにアクセントとして加えたファスナーは、丸みを帯びたシェイプを強調したり、開放してシルエットに変化をつけたり、構築的なシルエットを助長したり。ファスナー使いで相反する要素を表現した。シューズのつま先部分は武器のようにメッキで覆われ、モデルの身体を交差するショルダーバッグも防弾チョッキのようなデザイン。オーバーサイズに仕立てたダブルフェイスのウールコートやナイロンのパフィーコートには顔や耳をすっぽりと隠したニットマスクをコーディネートし、モデルたちを何らかの外敵から守っているようだった。
得意の構築的なスーチングが光るシーズン
「ヘルムート ラング」を象徴する体に沿った細身のシルエットのスーツと、ドゥが得意とするオーバーサイズの構築的なスーチングが交差し、ブランドのヘリテージとモダンさが融合した絶妙なバランスを生み出した。
プロテクション(保護)のディテールに目が行きがちなコレクションも、メッシュや軽やかな素材、流れるようなシルエットを差し込みんで軽やか。黒やダークトーンが中心のカラーパレットの中にアクセントを効かせた青、赤、白の“香港バッグプリント(チェック柄)”は、表情豊かなニットやフリンジのスカート、シアーな素材を使用することでコレクションに解放的な雰囲気をもたらした。
1990年代にミニマリズムファッションを牽引した「ヘルムート ラング」のDNAをドゥなりに解釈し、モダナイズしたファーストシーズンの評価はさまざまだった。2シーズン目を迎え、ブランドのDNAを継承しながらもドゥの特徴となるクリエーションを盛り込んだコレクションを終えた会場の熱気は、新生「ヘルムート ラング」が大きな一歩を踏み出したことを印象付けた。