ブランド品リユース大手のバリュエンスジャパンは16日、同社初の消費者向けの販売会「ブランドリユースショー」を東京・原宿で開いた。「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」「エルメス(HERMES)」「シャネル(CHANEL)」「ディオール(DIOR)」「ロレックス(ROLEX)」といった高級ブランドの中古品を5000点以上そろえる。18日までの3日間の会期で、国内外から約2500人の来場を見込む。新しい消費者との接点を作るとともに、循環型社会の価値観を訴求する狙いだ。
会場は原宿の明治通り沿いにあるThe Iceberg(ジ・アイスバーグ)の1・2階。棚に「ルイ・ヴィトン」「シャネル」「プラダ(PRADA )」「グッチ(GUCCI)」など数百点以上のバッグがぎっしりと並ぶ光景は圧巻だ。ショーケースには「ロレックス」「ウブロ(HUBLOT)」「カルティエ(CARTIER)」「オフィチーネ パネライ(OFFICINE PANERAI)」など100万円前後から数100万円の高級時計。「ルイ・ヴィトン」などの2〜5点のバッグや雑貨を38万円、68万円、88万円の価格で売る“福袋”のコーナーもある。消費者が持ち込んだ中古品の買取デスクや、使用している時計の修理コーナーも設けた。
3日間の会期のために用意する商品の総額は5億〜6億円にのぼる。そのためセキュリティーを厳重にして臨む。来場者は入り口で手荷物検査をパスしてから入場する。会場内には警備員が数カ所に立ち、至るところに防犯カメラが設定されている。
バリュエンスは「なんぼや」などの屋号の買取店舗を全国に135店舗(23年11月末時点)運営し、買い取るブランド品の総額は月に50億円前後になる。銀座、表参道、心斎橋には販売店「アリュー(ALLU)」を運営しているものの、大半の商品は法人向けオークションで売っており、消費者向けの販売拠点は限られていた。
井元信樹・執行役員兼販売本部本部長は「1次流通の値上げに伴い、買取価格も上昇しており、なんぼやに(手持ちの品を)お持ちいただくお客さまも増えた。リユース市場の品ぞろえはさらに充実し、新しいお客さまが集まる好循環が生まれている」と話す。