ファッション

ゲスが「ラグ&ボーン」を買収 投資してきたアンドリュー・ローゼン会長も「新章に期待」

ジーンズなどを手掛けるゲス(GUESS)は、ブランドマネジメント会社のWHPグローバル(以下、WHP)と手を組んで「ラグ & ボーン(RAG & BONE)」を買収する。ゲスは、ニューヨークに拠点を構える「ラグ & ボーン」の店舗などを全て買い取り、加えてWHPと50%ずつを出資するジョイントベンチャーが「ラグ & ボーン」の知的財産を手中に収める。

ポール・マルシアーノ(Paul Marciano)=ゲス共同創業者兼チーフ・クリエイティブ・オフィサーは、「『ラグ & ボーン』は大好きなブランド。卓越したアメリカン・ファッションブランドで、長年に渡り素晴らしいクオリティと信頼性、そしてルーツを保ち続けながら拡大してきた。ゲスが創業して43年。初めての買収で『ラグ & ボーン』を迎え入れることができて嬉しい。アンドリュー・ローゼン(Andrew Rosen)会長やチームと共に、ブランドの拡大に尽力できることを楽しみにしている」とコメントした。

一方、「ラグ & ボーン」に投資をしつつ会長を務めるローゼンは、「より大きく国際的なファッション企業の一員となった。わたしたちのユニークなスタイルとゲス社の国際的なビジネスセンスが融合して、ブランドが世界規模になるのが待ち遠しい」と話した。さらにゲスのカルロス・アルベリーニ(Carlos Alberini)最高経営責任者(CEO)は、「ラグ & ボーン」の取得は、ブランドポートフォリオの拡充の一環と説明。「ゲスは、世界規模の物流ネットワークを有する他、数々のライセンスパートナーと協業している。『ラグ & ボーン』の成長はもちろん、ゲスの株式を有する人たちにとっても将来大きな還元ができるだろう」とした。

「ラグ & ボーン」は、マーカス・ウェインライト(Marcus Wainwright)とデヴィッド・ネヴィル(David Neville)が2002年に設立。ネヴィルは16年にブランドを離れ、ウェインライトも昨年7月にチーフ・ブランド・オフィサーの職を辞していた。現在トップを務めるローゼン会長は、1997年に「セオリー(THEORY)」を創業。同ブランドはファーストリテイリングが2009年に買収したが、19年まで同ブランドのCEOを務めた後、投資家として「ラグ & ボーン」のほか、「アリス アンド オリビア(ALICE + OLIVIA)」などに投資をしている。

「ラグ & ボーン」は現在、全米に34、イギリスに2つの店舗を有するほか、卸売にも取り組んでいる。昨年の年商はおよそ2億5000万ドル(約375億円)。日本ではイーストランドがディストリビューターを務めている。

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