高島屋日本橋店の自主編集売り場“サロンルシック”は2月21日、イタリア・ミラノを拠点とするレザーブランド「フランツィ(FRANZI)」のバッグの販売を始める。1864年にトランクやスーツケースの工房として創業し、1900年のパリ万博で金賞を受賞したことでも知られるブランドという。
「フランツィ」は、イタリア王国初代国王のヴィットーリオ・エマヌエーレ2世やその息子のウンベルト1世、オーストリア皇帝フランツ・ヨーゼフ1世など、各地の4王族・皇族にトランクを納めていたという工房が出発点。1990年代以降は徐々にビジネスを縮小して他社製品を製造する工場となり、98年に工場を全て閉めていたが、2021年にブランドとして復活。日本を含むアジアでの販売はそれ以降で初という。
高島屋日本橋店では、職人が178個のピースを組み立てて製作しているという“マルゲリータ”(91万9600円)や、トートバッグタイプの“カミラ ミニ”(68万9700円)を先行販売する。“マルゲリータ”はウンベルト1世妃のマルゲリータ・ディ・サヴォイアに捧げられたデザインの復刻版で、“カミラ”は20世紀のイタリア人ジャーナリスト兼作家のカミッラ・チェデルナに由来するという。どちらもロゴや華美な装飾を排したタイムレスなデザインが特徴で、「クワイエット・ラグジュアリーの潮流としても注目を集めている」(高島屋)。