阪急うめだ本店の化粧品売り場は性差問わず居心地のよい環境が整い、買い物を楽しむ男性客が増えている。百貨店ならではのコンテンツやMD群は、Z世代や富裕層客にも響き、新規客の来店動機を高めている。今年はさらに独自性を持たせたイベントを追求し、“楽しさ世界No.1の劇場型百貨店”の実現を目指す。藤尾瑞子・阪急阪神百貨店第1店舗グループビューティー営業統括部化粧品商品部マーチャンダイザーに2023年下半期の商況を聞いた。(この記事は「WWDJAPAN」2024年2月26日号会員限定特別付録「ビジネスリポート 2023年下半期」からの抜粋です)
阪急うめだ本店化粧品売り場の7〜12月の売上高は前年同期比32%増で、日本人客の売り上げはコロナ禍前を上回った。脱マスクの定着によりメイクアップが高稼働し、香り需要も衰える気配なくフレグランスが勢いよく伸びている。さらに、ラグジュアリーやモード、SDGsなどを切り口にした5フロアの多層階で構成する売り場が好循環を生み、新規客の取り込みが加速。店全体の深みのある品ぞろえが、性差の垣根がない居心地のよい空間づくりに寄与しており、化粧品売り場に足を運ぶ男性客も明らかに増えた。
藤尾瑞子・阪急阪神百貨店第1店舗グループビューティー営業統括部化粧品商品部マーチャンダイザーは「コロナ禍で市場が拡大したフレグランスを入り口にボディーケアやスキンケアを購入する美容感度の高い男性客が増加。ギフトと自家需要の両方を取り込んでいる」と話す。特に、香りを軸にライフスタイル関連の商品をそろえる「ル ラボ(LE LABO)」「イソップ(AESOP)」「バイレード(BYREDO)」への支持が厚い。
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